人は誰でも年を重ね、その過程でさまざまな病気、ケガになる可能性があります。
その一つに、認知症があることをご存じですか。
さまざまな原因で、脳の機能が低下する「認知症」
しかし、認知症は急に何もできなくなってしまうわけではありません。
その人らしさが失われてしまうわけでもありません。
認知症の人も、そうでない人も、全ての人が住み慣れた地域で、その人らしく共に生きられる、活力ある共生社会。
オレンジ色は、日本の認知症支援のシンボルカラー。
暖かさを感じるオレンジは、「手助けします」という意味が込められています。
9月は認知症月間。
認知症について、考えてみませんか。
■認知症を取り巻く市の状況(市高齢者福祉計画より)
■認知症に「理解」をそのための「気づき」を
認知症になっても、その人らしく生きるには、周囲の理解が必要です。
そこで、理解を深めるきっかけの一つとして、「認知症サポートバッジ」が作られました。
外見からでは分かりにくい認知症。
「約束したことが分からない」
「帰り道を忘れてしまう」などの困りごとを、地域での見守りや手助けで解決できることがあります。
このバッジを見かけたら、
「こんにちは」
と優しく声をかけてみてください。
まずは、気に掛けることが、支援の一歩に繋がります。
※認知症サポートバッジは、高齢福祉課の窓口で希望者に配布中です。
■認知症サポートバッジ
見た目には現れない状況を伝えるマーク
バッジの裏面は、氏名と連絡先が記入できます。
※詳細は本紙をご覧ください。
■認知症発見のポイントを専門医に聞きました
▽日常生活で気づくポイントは
加齢に伴う物忘れでは、例えば、食事をしたときに、何を食べたかという「体験の一部」を忘れてしまうことがあります。
これに対して、認知症の記憶障害では、食べたこと自体「体験そのもの」を忘れてしまいます。
その他にも、
・同じことを何度も言う
・人の名前が出てこない
・(病院などの)予約日を間違える・忘れてしまう
・怒りっぽくなり、近隣トラブルが発生するなど、
日々の生活の中で「おや?」と思うことを大切にしましょう。
▽離れて暮らす人の場合は
電話などで話して、会話がかみ合わない時があったら要注意。
認知症は、新しい記憶ができなくなる場合があり、昔の記憶をもとに話すため、職場や住んでいる場所が食い違うことがあります。
また、意欲が低下し、これまでの趣味や活動をやめてしまうこともあります。
▽最後に、メッセージをお願いします
近くに居ても、離れて居ても、なるべく密にコミュニケーションを取り、これまでの様子との違いに気付くことが大切です。
そのような違いに気付いた時には、早めに、専門の医療機関へ相談しましょう。
治療により、物忘れ等の症状の進行が穏やかになり、また、その後の介護サービス活用により、ご家族の介護負担を軽減出来ます。
その結果、ご本人とご家族が良好な関係を保ちながら、認知症に向き合っていけます。
認知症初期集中支援チーム
認知症サポート医
医学博士 冨田 直樹(とみた なおき) 先生
高萩それいゆ病院 精神科医長/日本専門医機構認定 精神科専門医・指導医 精神保健指定医
問合せ:高齢福祉課
【電話】22-0080
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