■新たな学校でスタート
昔は子どもがたくさんいて、1学年100人程度の学校が当たり前だったのでしょう。しかし、今では少子化が進み、市内にはこんな小学校はありません。(※詳しくは本紙をご覧ください。)
福江小学校(388人)、緑丘小学校(438人)でさえ1学年2~3クラスです。昨年度は、同じ教室で違う学年の子どもが学習する複式学級が、7つの小学校に17クラスありました。
子どもたちが社会性や協調性を育むためには一定の集団が必要になることから、保護者や地域の皆さまのご理解をいただき、4月から崎山小学校(34人)を福江小学校へ、大浜小学校(23人)を本山小学校(99人)へ、奥浦中学校(29人)と崎山中学校(21人)を福江中学校(427人)に統合しました。
新学期をスムーズにスタートするため、これまで交流学習やいろいろな行事を合同で実施し、子どもたちがふれ合う機会を確保してきました。それでも、新しい学校に通学する子どもたちには不安があるでしょう。迎える子どもたちにも戸惑いがあるかもしれません。そばに寄り添い温かく見守ってあげましょう。新しい友だち。新しい経験。初めてのクラス替え。諦めていたスポーツや音楽活動ができるかもしれません。子どもたちはきっと新しい環境に適応し、さらに大きくなってくれるでしょう。
閉校となった学校では、地域の歴史を発表したり、これまでの1年を振り返ったりとそれぞれ特色ある式典が開催されました。崎山小学校では、昨年2月に訪問してくれた歌手の前川清さんが約束通り閉校式にサプライズ登場し、「長崎は今日も雨だった」などを熱唱。
最後に子どもたちにこう語ってくれました。「始まりがあれば終わりがある。何かが終われば新しい何かが始まる。崎山小学校は終わるけど、君たちには新しい始まりがある。新しい学校ではつらいこともあるかもしれないけど、負けないでほしい。この学校で学んだことを忘れないでほしい」。子どもたちにとっても、素晴らしい言葉となったことでしょう。
※小中学校の児童生徒数は、令和6年2月末現在のものです。
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