■10月は「食品ロス削減月間」
SDGsのゴール12番目「つくる責任つかう責任」の中に「2030年までに世界全体の一人あたりの食品廃棄を半分に減らそう」という具体的な目標が掲げられています。なぜ減らす必要があるのでしょうか。私たち日本人の「もったいない」という精神からするとあたり前のことのように感じます。しかしながら、つい買いすぎて賞味・消費期限が過ぎてしまったり、食べ残しや野菜の過剰除去など、まだ食べられるのに捨ててしまっている食品があるのではないでしょうか。
そうしたもったいない食品を「食品ロス」と呼び、日本では約472万トン、1日一人あたりお茶碗一杯分のロスを出していると言われています。食品を処分するには、多くのエネルギーを必要とし、焼却の際に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出します。また、食料を生産するには、多くの土地、水などが必要で、たくさん作ろうとすると森林破壊や水資源の枯渇といった地球規模での環境問題だけでなく、安く生産し利益を得ようと違法労働などの人権問題が発生します。日本では多くの食品ロスを出している一方で、世界には約7億3,500万人が飢えで苦しんでおり、紛争がさらなる貧困や飢え、食料生産や流通の不安定を招きます。
対馬は食料自給率が低く、世界の食糧の不安定さは食料品の価格に影響します。また、地球温暖化は、対馬の農林水産物に深刻な影響を及ぼしています。今年の8月はとても暑く、特に異常な海水温によりアワビの種苗や生け簀のサバなどが死ぬなどの被害が出ました。
食は環境・社会・経済すべてに関係する身近な問題で、解決のためには一人一人の取り組みが大切です。食品ロス削減月間の機会に、対馬で食品ロスを減らす工夫を考え、みんなで行動を起こしましょう。
※8/17のカフェでは「対馬で食品ロスを減らすには?」をテーマにアイデアを出し合いました。カフェの記録はこちら(本紙PDF版19ページ参照)からご参照ください。
問い合わせ:SDGs推進課
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