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健康一口メモ 451号

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長崎県波佐見町

◆ビタミンのおはなし
・長崎川棚医療センター 成田 智子(川棚町)

ビタミンと聞くと、どのようなイメージを持たれるでしょうか?「疲れやすいのは、ビタミン不足かしら?」「口内炎ができた、ビタミンが足りないのかしら?」「ビタミン注射をしてもらって、元気が出た!」。このようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
私達が日々何気なく摂取している食事には、炭水化物、脂質、タンパク質のほかに、電解質、ビタミン、微量元素などが含まれ、バランスよい食事と生体内での調整により、生命を維持する事ができています。ビタミンは、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、ナイアシン、などが知られており、その多くは食事摂取により随時まかなわれていて、体内に多量に貯蔵したり、体の中で合成したりする事ができません。特定の条件では、ビタミン欠乏により重篤な障害をきたす事もありますので、注意が必要です。
ビタミンB1欠乏は、偏食傾向が強い方、飲酒が多く食事を摂らない方などで起こりやすく、ウェルニッケ脳症という病気を引き起こします。これは、時に意識障害や歩行障害をきたし、認知症のような後遺症を残す事もあります。また、ビタミンB1不足は末梢神経障害や心不全を伴う脚気を引き起こす事もあります。
ビタミンB12欠乏は胃や腸の手術を受けたあとの方に起こりやすいと言われています。手足のしびれや歩行障害をきたす亜急性連合性脊髄変性症や、視力障害、末梢神経障害などをきたします。特殊な貧血が生じる場合もあります。
葉酸は、リウマチやてんかん、経口避妊薬といった内服薬に伴い、欠乏する事があります。症状はビタミンB12欠乏に似た症状になります。
ビタミンAには、欠乏症以外にも、多くとりすぎた場合の過剰症もあります。特に妊娠中に多く摂り過ぎた場合には、胎児に先天異常を引き起こす事もあるので、注意が必要です。
ある種の食材を一切摂取しない、極端にたくさん摂る、アルコールを多飲するなどした場合に、上記の様なビタミン障害を引き起こす事がありますが、主食や副菜をバランスよく摂取していれば、それほど心配はありません。バランスよい食事で、健康維持を心がけましょう。

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