文字サイズ
自治体の皆さまへ

健康テラス

35/44

長崎県長与町

■誤えん性肺炎

成田内科医院
成田 裕介先生

誤えんとは、本来食道・胃に入っていく食べ物や唾液が、空気の通り道である気道(気管)に入ることをいいます。一般的に肺炎とは特殊な場合を除いて細菌やウィルスなどの微生物が本来無菌状態である肺に入って炎症を起こす病気です。
日常生活でも、食べ物や水分でむせることはありますが、これは気管に入りかけた異物を出そうとする反射です。高齢になると、食べ物を飲み込む嚥下機能が低下したり、筋力が低下することで、咳の一連の動作が上手くいかず誤えんすることがあります。高齢者だけでなく、喫煙者や生活習慣病を持っている方も免疫力が落ちているため、誤えん性肺炎になるリスクがあります。
また、食事中の誤えん以外にも、不顕性誤えんと言って、気づかないうちに誤えんしている場合があります。実は、就寝中の唾液誤えんが原因で肺炎になることのほうが頻度的には多いのです。就寝中に自分の咳で目が覚めたり、起床時に痰が絡みやすい、原因がよくわからない微熱が続くなどの症状があればその可能性があるかもしれません。対策としては日頃から口の中を清潔に保つことは勿論ですが、寝るときに姿勢を横向きにすることでも唾液の誤えんのリスクを減らすことができます。
一度誤えん性肺炎になると、一般的に自然に治ることはなく、抗菌薬の投与が必要となります。気になる方はかかりつけ医に御相談ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU