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自治体の皆さまへ

Agriculture 農業委員会だより(1)

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長野県伊那市

■農業委員会の活動紹介
農業委員 小笠原幸治

東春近地区の農地は、上段と下段にあり、天竜川と三峰川の豊富な水と肥沃な大地が広がり、古くから米作りが盛んに営まれてきました。
昭和の時代から社会情勢や農業政策が変化してきましたが、その都度対応しながら地域農家の営農の維持・継承に努めてきました。
中でも農地中間管理事業を早くから取り入れ、今では当事業による集積率は64・5%、全貸借のうち地域担い手への集積率は91・2%と集積率が高い地区となりました。
今の農業政策の核は、地域で支え合い考え、耕作を地域担い手へ集約し、地域農業を維持・継承していく方向で進められています。
しかし、地域担い手である集落営農組織の法人、認定農業者及び認定新規就農者に対し、規模拡大できないか調整しても、「これ以上受けきれない。人がいない。」と困るケースが増えましたし、自作で営農を継続している農家にとっても農作業の効率性など軽減策を取る必要がありました。
このような経過や現状があり、地域農業のあり方を展望したとき、地域担い手の確保と育成、農地及び施設の改修が必要とのことで、改修工事に取り組もうとする機運が高まりました。
特に、約半世紀前に整備された農業用水路等は老朽化し、約9aの狭小ほ場では管理しづらいため、農政の補助事業等を活用して計画的にすすめられる事業計画となりました。
まず、上段に位置する駒ケ原地区に構造改善事業を入れ、一枚50aの整形ほ場とし、田と畑のエリアを分けました。
工事終了により、今年から耕作ができましたが、非常に勝手が良く管理がし易く、ほ場拡大のメリットを感じられる取り組みとなりました。

下段に位置する農地は、住宅と混在するところもあるため、陸砂利採取を行う業者とコラボし、できるところから整備工事を進めています。
しかし、整備工事が入らない農地も出るため、変わらない狭小ほ場をどのように管理していくか課題を残しています。

上段に位置する東原地区は、数年前から基盤整備工事へ向けて委員会が設立され準備が進められ、事業実施の運びとなります。
この間、対応に当たられた関係者の皆さま、お疲れ様でした。

▽事業の概要
工期:令和6年から15年度まで
対象面積:81・3ha
事業費:18億円(見込)
工事内容:
・ほ場整備
・用排水施設(用水はパイプライン化)
・農道等の整備

※東原地区ほ場整備工事の計画図は、本紙またはPDF版29ページをご覧ください。

東春近地区は、上記の基盤整備工事、東原工業団地の拡張及び付帯工事、そして伊駒アルプスロードの工事と、これから大規模な公共事業が続きます。
農業政策も変わり、農業委員は農地利用最適化活動や地域計画(目標地図)など業務も増え責任も重くなりましたが、
・地域の発展、住民の暮らし・豊かさの向上を見ながら
・先祖から引き継いだ農地・営農が維持できるように
・耕作にあたる地域担い手の皆さんが、農業経営しやすい環境になるように応援ができればと日々活動しています。

■農業者年金
「しっかり積み立て、がっちりサポート」
・積立方式で安心
・自由に保険料を設定
・終身年金
・節税効果が大きい
伊那市農業委員会では、令和5年12月1日~令和6年1月31日で加入促進活動にあたります。将来の備えとして加入をお勧めします。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

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