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INA輝き人ファイル

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長野県伊那市

■[No.50]伊那中学校女子バスケットボール部
伊那中学校 女子バスケットボール部(3年生)
2年連続で全国中学校バスケットボール大会に出場し、昨年度敗退した予選リーグを勝ち抜き、本年度はベスト8(長野県チームが北信越大会で優勝するのは41年ぶり、2年連続の全国大会出場は初)。伊那中学校を中心に活動するクラブチーム「ゴールデンフェニックス」としても、2年連続で全国U15選手権大会(ジュニアウィンターカップ)に出場し、昨年度ベスト16、本年度はベスト8。
※野原悠奈さん(最後列の4列目左)、牧田知紘さん(3列目右)

※写真は、本紙またはPDF版10ページをご覧ください。

▽3年間の青春全国制覇の高みを目指して
〝全国制覇への挑戦〞。全国大会出場を目指すチームから、いつしか全国の強豪と頂点をかけて戦うチームになりました。
チームの強みは、〝ディフェンスからの速攻〞だといいます。一人一人ディフェンスが得意で、ボールを奪ってからのスピードが速い。切り替えが早いので相手がついてこれず、ゴールを奪うことができます。
チームの中心を担ってきたのは現在の3年生。そんな3年生たちも、1年生の頃はなかなか勝てず、日々の努力を積み重ねて強くなりました。まず、毎日の練習ではゴール下のシュート、レイアップ、ドリブルなどの基礎練習に時間をかけています。主将の野原悠奈さんは「8割が基礎練習。基礎がなっていないと試合の緊張感の中では失敗してしまう。それにも勝てるように毎日やっている」と話します。
また、生活を見直して人間性を育てたとことも要因に挙げます。エースの牧田知紘さんは「始業式や終業式が終わったら会場の片付けに行く、給食では先生の食器を片付けるなど、生活の基本を一から教わって、日々実践して、その上で練習も頑張った。最初は周りから浮いてる感じもあったけど、顧問の井上卓也先生に『仲間外れにならないと1位にはなれない、全国大会に出られない』と言われて、それを信じて続けてきた。普段から周りを見て過ごしているので、味方がディフェンスで抜かれてカバーしなければならないとき、ピンチな状況に気づきやすく助けてあげられる。最後まで粘り切れるチームになった」と自信を持って話します。
そうして2年生、3年生と力を付けていきました。しかし、チームが強くなっていくにつれて、周りの見る目や期待も大きくなり、絶対勝たなければいけないというプレッシャーが重くのしかかったといいます。「やっぱりこれまでの生活や基礎練習の積み重ねが自信につながって勝ち抜いてこられた。目の前の試合を死ぬ気で、一試合一試合全力で臨めたからプレッシャーにも打ち勝てた」と野原さんは振り返ります。
3年間毎日顔を合わせ、苦楽を共にしてきた仲間たち。「きっとこのメンバーじゃなかったら無理だったし、一番仲が良い。練習中からお互いに強く要求しているから、試合中でも選手だけで集まって意見を交わせる」とお互いの力を認め合い、信頼し合っている様子がうかがえます。3年生は卒業し、これからは別々の進路へ進みます。「今度会うときは対戦相手として。絶対負けない」と力強く話す彼女たちのこれからのステージも楽しみです。

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