文字サイズ
自治体の皆さまへ

公民館報いな-スポットライト[長谷公民館]

48/66

長野県伊那市

■「戸台の化石」保存会
長谷地区戸台には戸台層と呼ばれる地層があり、そこからアンモナイトやサンカクガイなど、中生代白亜紀前期(ちゅうせいだいはくあきぜんき)(約1億2000万年前)の化石が産出します。
この学術的にも教育資源的にも貴重な化石の散逸を防ぎ、地元の力で化石を守っていくため、戸台のアンモナイト第1発見者である故北村健治(たてはる)先生(元明星高校教諭)が中心となって、昭和62年5月に「戸台の化石」保存会が発足しました。
保存会は発足以来、産出地を保護・保存するための環境整備作業、学習会や見学会の開催、採集した化石標本のデータベース化などの整理作業を毎年継続して行ってきています。
年に2~3回開催している学習会は、令和5年度の時点で既に112回を数え、現地採集の際には、ごく限られた範囲にもかかわらず、ほぼ毎回アンモナイトなどの貴重な化石が見つかっています。
「採集した化石標本は持ち帰らずに地元での保存に協力すること」が保存会発足当初からの基本理念であり、現在、長谷公民館には、これまでに採集された10,000点以上にも及ぶ化石標本が大切に保管され、その一部が資料室に展示されています。
戸台の化石は伊那市の宝であり、壮大な大自然の営みに思いを巡らすことができる魅力ある地域資源です。保存会では、小中学生を対象とした出前講座や採集された化石標本の巡回展示など、学校教育や生涯学習での活用を更に進めるとともに、戸台の化石の持つ潜在的価値を活用した地域づくりにも取り組んでいきたいと考えています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU