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自治体の皆さまへ

心の眼(190)

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長野県東御市

◆「多様性に寛容な社会を目指して」〜人権に関する話題から〜
人権同和教育指導委員 菊地(きくち) 正子(まさこ)

いつも身近でない人が近くに来ることになった時、私たちはどんな態度になるでしょうか。
アフリカ出身の方のお話では、黒人だからでしょうか、買物しようとスーパーに入ったら後をつけられた。また車のナンバーを控えられた。
さらに就職のときも、アフリカ出身ということで履歴書も見てもらえず返された。アフリカと聞いただけで獰猛(どうもう)な動物たちがそばにいる、食べ物も食べているのか等々想像をふくらませた結果が、スーパーの店員のような態度に現れるのでしょうか。
見た目だけで判断をして、このような態度をしてしまう差別はどんなに相手を傷付けるか、はかり知れません。
また、新型コロナが流行し始めた頃いろんな誹謗中傷がありました。見えないものを恐れてしまい、コロナ患者や医療従事者を傷つけました。もしそれが自分だとしたら…偏見や思い込みで対応せず、相手の立場に立ち、自分のこととして考えてほしいと思います。
人権啓発学習会が昨年、田中、祢津、北御牧地区の半分で行われ、人権啓発映画「家庭の中の人権生まれくる子へ」を鑑賞し話し合い等を行いました。この映画を見た方々からは、身近なことで身につまされるなどの意見が出され、差別と意識しないで差別してしまっているものが、身の回りにはたくさんあることを知っていただけたと思います。
今は「インターネットによる人権問題」、「LGBTQなどの性的マイノリティの人権」が新たに認識されています。この他にもハンセン病、エイズ患者、HIV感染者、アイヌ民族、刑を終えた人、犯罪被害者、北朝鮮拉致被害者など多くの人権課題があります。私たちが差別だと気付いていない差別もあります。小中学校の児童生徒は、学校で「あけぼの」という本を用い、様々な人権課題について、成長に合わせて学んでいます。大人はなかなか学ぶ機会がないので、昨年参加出来なかった方は次の機会にはぜひ参加してみてください。
差別が自分のこととして考えるきっかけになるように。

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