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農業委員会だより No.264(2)

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長野県飯山市

■飯山市農業委員会 研修視察報告
高澤富士子、足立久子、石田慶子

▽食と農の科学館
11月8日~9日、農業委員会は管外視察を行いました。視察初日は、茨城県つくば市にある「食と農の科学館」を訪れました。当館は、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)をはじめとする、農林水産研究を行う国立研究開発法人の成果や農業技術の発展の歴史などを紹介する施設です。館内には、国の大きな課題でもある食糧安定供給について、また作物や食品の付加価値化、バイオテクノロジー、地球温暖化適応に関する研究等、日本の高い技術力を活かした研究等について、ブースごとに映像やパネルを通じてわかりやすく展示されていました。水田の水管理、無人除草機の活用、「植物工場」として実寸のトマト栽培の模型など、スマート農業の技術進歩の紹介もありました。
併設の農業技術発達資料館には、日本の農業の歴史を伝える貴重な農具の展示があり、館全体で、古代の農業から現代の最先端技術までの技術発達の進歩を、一度に学べる貴重な視察となりました。
農研機構の紹介や、スマート農業の実現へ向けての取り組みなど60本以上の動画はYouTubeで視聴できるそうです。ぜひご覧ください。

▽JAXA 筑波宇宙センター
次は「JAXA 筑波宇宙センター」を見学しました。JAXAのドーム内は、代々の巨大な人工衛星のレプリカが並んでいました。また、ISS(国際宇宙ステーション)の実験棟もあり、想像より狭く、この中で数々の実験が行われているのだと感心しました。JAXAでは、衛星を利用して全地球の降水情報をリアルタイムで収集する、全球降水観測(GPM)を計画しています。GPM主衛星と世界各国の人工衛星が協力して地球全体の降水を高頻度、高精度に観測することができるそうです。作物の生育は、光、温度、水環境などの農業気象要素と大きく関係があります。人工衛星観測により、降水量、土壌水分量、日射量等、農業気象情報システム(JASMIN)を活用し、いつか農業に役立てることができればいいなと思いました。

▽まちの駅 道の駅 アグリパークゆめすぎと
9日は、埼玉県杉戸町にある「まちの駅 道の駅 アグリパークゆめすぎと」を訪れました。杉戸町(人口約44,000人)は豊かな水と肥沃な土壌に恵まれた田園都市で、ベッドタウンとしても発展しています。この日は道の駅を運営する『有限会社アグリパークゆめすぎと』の田中部長から話をお聞きしました。
“家族で1日楽しめる!”をコンセプトに平成13年4月にオープンした「アグリパークゆめすぎと」は、広大な敷地内に多種多様な農産物を揃える直売所(登録者数約130名)や地元産の食材を活用する食堂のほか、体験農園、イベント広場、自然観察広場などがあります。視察当日も食堂を利用するドライバーや広場で遊ぶ親子連れで賑わっていました。
都心に近く、周辺人口が多いという立地を活かして、道の駅自体が目的地となるような事業を展開し、来園者増や売り上げ実績につなげています。その試みの一つである「ふれあい農園」では廉価で農地を貸し出して、親子が一緒に野菜作りを体験できる場を提供し、「カントリー農園」では玉ねぎ、じゃがいも、なす、とうもろこし、冬季は大根、白菜など季節野菜の収穫が体験できます。農園には東京方面からの利用者も多く、リピーターとなって繰り返し来園される人もいるそうです。
道の駅(直売所)の賑わいは、同時に農産物のPR効果を高めます。ロケーションに恵まれた飯山市の道の駅「花の駅 千曲川」も優れた眺望や周辺農地の利活用により、農業振興にもさらに大きな可能性が期待できるのではという感想を持ちました。

問合せ:飯山市農業委員会
【電話】0269-67-0729(直通)【FAX】0269-62-6221(2階代表)

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