■飯山市の2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組み
●カーボンニュートラルとは
カーボンニュートラルとは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させることを意味します。政府は、2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、カーボンニュートラルを目指すことを宣言しています。世界共通の長期目標の中では、世界平均気温の上昇を、産業革命前に比べ、1・5℃に抑える努力を追及することが定められています。
▽「排出を全体としてゼロ」
二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの「排出量(人為的なもの)」から、植林、森林管理などによる「吸収量(人為的なもの)」を差し引いて、合計を実質的にゼロにすること
●断熱でエネルギー消費削減
市ではカーボンニュートラルに向けて、建物に係るエネルギー消費を削減することに着目し、住宅の断熱化を推進してきました。住宅の断熱化を進めることで、冬も夏も快適に暮らせ、冷暖房費の削減をすることができ、健康増進(ヒートショックの予防)にも寄与します。また、学習や仕事の効率化、子どもの成長にも好影響であるといわれています。
▽住宅の断熱化メリット
エネルギー消費削減
・子どもに好影響
・健康増進
・学習・仕事効率化
・快適な暮らし
●断熱化ワークショップから学ぶ断熱の方法とその効果
実際に建物をどのように断熱化していくのかを知っていただくために、8月に城北中学校の普通教室を利用したワークショップを実施しました。
このワークショップでは、飯山市建設業協会、長野県建築士会、飯水岳北建設労働組合のご協力のもと、普段から教室を利用している中学生や、地元高校生などが参加し、城北中学校の最上階に位置する3年生の普通教室の南側の壁、窓、天井の断熱改修を行いました。
中学校でのワークショップとすることで、実際に作業をした中学生が、断熱化後の教室での断熱効果を実感し、さらに市民の皆様の住宅断熱化に波及していくことが狙いです。
国、県、市では、建物の断熱化に関する補助金を準備していますので、この機会に住宅の断熱化工事をご検討ください。
▽ワークショップで実際に作業した内容
(1)壁の断熱化(断熱材を入れた内壁を作成)
(2)窓の断熱化(内壁に合わせて内窓を設置)
(3)天井の断熱化(天井に断熱材を入れる)
断熱材や、内窓が室内の温度を一定に保ち、快適な空間を作ります。
■住宅省エネ2024キャンペーン
国土交通省、経済産業省、環境省が取り組む住宅の省エネリフォーム等を支援するお得な補助制度です。詳しくは本紙掲載の二次元コードからホームページをご確認ください。
申請方法:手続きは、工事を行う登録事業者が行います。お近くの登録事業者にご相談ください。
受付期間:12月31日(火)まで(工事内容によっては受付終了が11月30日(土)となる場合があります。詳しくは登録事業者にご確認ください。)
▽先進的窓リノベ2024事業
対象工事:ガラス交換、内窓設置、外窓交換(カバー工法・はつり工法)、ドア交換(カバー工法・はつり工法)
補助金額:ガラス、窓、ドアのサイズと断熱性能に応じて定額 1戸あたり5万円から最大200万円
▽子育てエコホーム支援事業
対象と補助金額:
・高い省エネ性能を有する新築住宅…1住戸につき100万円
・省エネ改修等の住宅のリフォーム…内容に応じた額(上限60万円)
▽給湯器省エネ2024事業
対象機器:
・家庭用燃料電池(エネファーム)
・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯器)
・ヒートポンプ給湯器(エコキュート)
補助金額:導入する高効率給湯器に応じて定額を補助します。8万円から30万円(1台導入・撤去の場合)
お問い合せ:補助事業合同お問い合わせ窓口
【電話】0570-055-224
■信州健康ゼロエネ住宅助成金
環境への負荷が少なく、高い断熱性能を有し、県産木材を活用した住宅の新築工事や既存住宅の断熱性能を向上させるリフォーム工事をする際の費用の一部を県が助成します。
申請方法:手続きなどは、お近くの事業者にご相談ください。
受付期間:令和7年(2025年)3月14日(金)まで
▽新築タイプ
対象:県内に新築する省エネ・再エネ性能を有する住宅
補助金額:助成要件に応じた額(40万円~200万円)
▽リフォームタイプ
対象住宅:県内に所在し、再生可能エネルギー設備の導入について検討を行った住宅
補助金額:実施する工事内容に応じた額(最大140万円)
お問い合わせ:長野県住宅供給公社
【電話】026-227-4322
■[Interview]断熱ワークショップに参加した城北中学校3年生
実際にワークショップに参加した城北中学校3年生6人に、ワークショップの感想と断熱化後の効果について話しをお聞きました。
ワークショップでは「断熱材を入れるだけで効果があるのか」「断熱材により余計に熱くなるのではないか」など疑問に思うことも多かったようですが、実際にワークショップに参加し、作業が進むと「天井裏がすごく暑いことを知った」「断熱材に含まれる空気が断熱化にとって大切という事がわかった」など、体験しないと学べないこともあったようです。
断熱化後の教室では「夏の朝の嫌な暑さが軽減された」「冷房で教室を冷やす時間が短縮された」などの声があり、寒さに対しても「廊下や他の教室と比べると温かく感じる」と断熱化の効果を実感していました。
問合せ:ゼロカーボン推進課 ゼロカーボン推進係
【電話】0269-67-0732(課代表)
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