■県民の皆さまからの質問にお答えします
○8月5日に開催された生物多様性部会専門部会で対話は進捗したのですか。
8月5日開催の第13回生物多様性部会専門部会では、2月5日に県が整理した主な対話項目28項目のうち「沢の流量変化」「代償措置等」など8項目について対話を進め、2項目の対話が完了しました。
また、JR東海は、まずは南アルプスの自然環境への影響の回避・低減に努め、それでもなお損なわれる自然環境に対して、できる限りの復元と新たな生物生息環境の創出などにより、リニア工事で損なわれる自然環境と同等以上となる代償措置を、次回以降の専門部会で具体的に提案することで合意しました。
◆第13回生物多様性専門部会の概要
○日時
令和6年8月5日(月) 14:00~16:30
○議事概要
(1)「沢の流量変化」に関する4項目うち2項目で対話完了
(2)「代償措置等」に関する1項目
(3)「順応的管理のシナリオ」に関する3項目
○委員等の主な意見
(1)沢の流量変化
・「重要でない断層」と「主要な断層」の区分の科学的根拠」について、示された根拠は現時点で妥当と思われる。今後、実測データが得られたら、専門部会の意見も踏まえ、見直しをしていただきたい。
・「地下水(トンネル湧水)の水量・水質・湧水量や地下水位の観測」について、ずいぶん整理されてきたと思う。ただし、観測内容については順応的管理と密接に関連しているので、今後、順応的管理のシナリオを作成する中で、より詳細に詰めていく必要がある。
(2)代償措置等
・部会で提案した基本的な考え方を踏まえ、JR東海には企業の姿勢として取り組んでほしい。
・ネイチャーポジティブ(※)の考え方を踏まえた今回の代償措置が、これからの全国のモデルケースとなるよう期待している。
※ネイチャーポジティブ
日本語訳で「自然再興」と言い、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことを指す(出典:環境省 大臣官房総務課広報室ホームページ)
(3)順応的管理のシナリオ
・現時点で想定されるトンネル掘削に伴う影響は、JR東海が示した6つで良いのか検討する必要がある。
・管理フローの中で、回避・低減を実施してから代償措置を行うという基本姿勢を明示してほしい。
○専門部会後の対話の進捗状況まとめ
令和6年9月1日現在の情報です。
詳細は、「リニア中央新幹線建設工事に伴う環境への影響に関する対応」へ
→リニア中央新幹線整備工事に伴う環境への影響に関する対応
【URL】https://www.pref.shizuoka.jp/kurashikankyo/kankyo/1040554/1002001/index.html
WEB県民だよりでは、リニア中央新幹線整備に関する県の対応などを連載でお伝えします。
問い合わせ:県環境局
【電話】054-221-2421
【FAX】054-221-2940
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