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文化財通信 その229

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静岡県伊豆の国市

■江川家住宅
江川家(えがわけ)住宅は、伊豆の国市韮山韮山の「江川邸」内に所在する建造物群です。主屋(おもや)、書院(しょいん)、仏間(ぶつま)、東蔵(ひがしぐら)、肥料蔵(ひりょうぐら)、武器庫(ぶきこ)、表門(おもてもん)、北米蔵(きたこめぐら)、南米蔵(みなみこめぐら)、鎮守社(ちんじゅしゃ)などが、国の重要文化財に指定されています。一部の建造物は一般公開をされているので、ご覧になったことがある人も多いのではないでしょうか。
この建造物群は、江戸時代に韮山代官を世襲した江川家によって建てられました。かつては江川家の人々が居住しており、韮山反射炉の築造を進めた江川(えがわ)英龍(ひでたつ)(坦庵(たんなん))も、この場所で代官を務めました。現在は住居としては使われていませんが、江川家に伝わる年中行事で利用されています。
江川邸に入場してすぐに目に入る、大きな建造物が主屋です。土間のある北側部分は江戸時代初期の建築で、改修を重ね現在の主屋の形になりました。屋内の柱や梁(はり)などの木材をよく見ると、古い大工道具の使用跡を確認することができます。当初はかやぶきの屋根でしたが、昭和35〜37年に実施した修理の際に、その後の管理のことを考慮して銅板に葺(ふ)き替えられました。
主屋の内部で一番特徴的と言えるのが、土間の天井部分、屋根裏の空間に広がる「小屋組(こやぐみ)」です。何重にも木材を組み合わせた幾何学的な構造は実に壮観です。主屋を見学した際には、ぜひご覧ください。
江川邸では、主屋の他にも重要文化財の建造物を見学することができます。現地では無料のガイドを利用することもできますので、足を延ばしてみてはいかがでしょうか。

▽江川邸
入館料(市民):大人650円、小中学生200円
開館時間:9時~16時30分(水曜日休館)

問合せ:文化財課
【電話】055-948-1428

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