染谷絹代(そめやきぬよ)市長が自ら、市政運営の方針を分かりやすくお伝えします。
今月のテーマ:今夏も猛暑警戒・大雨警戒
■暑さを見える化した熱中症対策
今年も「全国的に猛暑」の夏となりそうです。近年は地球温暖化の影響で猛暑日や熱帯夜が多くなり、40℃近い気温が観測されたり、線状降水帯によるゲリラ豪雨が頻発したり、最大瞬間風速50mを超える台風が上陸したりするなど、命に危険を及ぼすような異常気象が多発しています。そこで今月は、熱中症に対する新たな取り組みと、水害への備えについてお話します。
本年4月1日から、改正気候変動適応法が全面施行され、新たに環境省が「熱中症特別警戒アラート」を発表するようになりました。島田市はこれを受け、熱中症の危険性に対する「気づき」と「早めの予防行動」を促すことを目的に、新たに市ウェブサイトおよび市公式LINEに環境省の公表サイトをリンクさせ、毎日の暑さ指数(WBGT)を簡単に確認できるようにしました。
暑さ指数とは、(1)湿度(2)日射・輻(ふく)射など周辺の熱環境、(3)気温の3つの要素を基に算出される指標で、暑さ指数が33に達すると「熱中症警戒アラート」が、さらに、過去に例がない危険な暑さが予想されるときに「熱中症特別警戒アラート」が発表されます。熱中症への警戒を呼び掛ける情報ですので、外出・散歩・運動などをする際の参考にしてください。学校では、暑さ指数が31を超えると外に出る活動(体育・社会見学など)をどうするかは、担任や養護教諭が管理職と相談して判断しています。
■猛暑をしのぐまちのお休み処
危険な暑さに対する各自でできる対策としては、小まめな休憩や水分補給、涼しい部屋で過ごすなどとなりますが、やむを得ず外出される場合などに暑さをしのげる場所として「夏のお休み処」(クーリングシェルター)を、6月から市内25カ所に設置しています。設置場所は、市役所本庁舎1階、プラザおおるり東館、保健福祉センター、金谷支所、川根支所、初倉公民館、金谷公民館、六合公民館、初倉西部ふれあいセンター、北部ふれあいセンター、島田・金谷・川根図書館、歩歩路(ぽぽろ)、ウエルシア薬局(市内9店舗)、島田掛川信用金庫(島田本店・七丁目支店)となっています。ベンチやソファーを用意し、施設の開館時間内はいつでも気兼ねなくお使いいただけますので、外出時の休憩や猛暑日の日中などにご活用ください。
■水害・土砂災害から身を守る各自の備え
次に、大雨による水害・土砂災害について注意点をお伝えします。人は自然災害には勝てないことを前提に、自分の命は自分で守るという意識を醸成してください。天気予報や気象状況に気を付ける、非常食や持ち出し品を準備しておく、避難場所や避難経路を確認しておく、大雨や台風に備えて家の周りなどを点検しておくことなどを、皆さんにお願いしたいです。
行政は、住民の生命と財産を守るべく、国土交通省・気象庁や県土木事務所、消防団や自主防災組織、常備消防・警察などと連携して発災前後の情報収集や対応に当たり、住民の主体的な避難行動を促す適時的確な情報発信に努めます。
一昨年の台風15号では、全庁的な災害対応について総括し、課題解決に向けての検討を行いました。早期の災害復旧・未然防止に全力を挙げることはもちろんですが、避難行動を促す対策として、各自が身の回りのさまざまな災害リスクに対して、「いつ」「どこに」避難するか整理し、いざという時の避難に役立ててもらえるよう「わたしの避難計画」を、市内すべての町内ごと(132地区)に作成することにしました。令和5~7年度の3カ年をかけて、危機管理課職員が各地区に出向いて自主防災会と協力し、地区の実情に合った計画を順次作成し、全世帯に配布しますので、目立つ場所に貼って家族で共有してください。
また、災害情報共有システム構築の一環として、危機管理型水位計の設置を進めています。水位計設置により、河川氾濫などによる危険を可視化し、市民の自発的な早期避難を支援する体制を整備します。台風15号で特に被害が大きかった市の準用河川である南原沢川・波田川から設置を開始しました。県管理河川については、地元からの要望もあり、清水川・湯日川に水位計、河川監視カメラ設置を県へ要請しています。他にも、大井川に15カ所、大津谷川に1カ所、大代川に1カ所、河川監視カメラが設置されていて、いつでも誰でもインターネットにて河川の様子を確認できます。
問合せ:秘書課
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