■これからの「普通」とは
令和5年の全国の合計特殊出生率は1・20、出生数は73万人弱で、共に統計開始以降最低値を記録しました。市でも、令和32年までの約25年間で、人口が7万人まで減少すると予測される(令和5年12月・国立社会保障・人口問題研究所)など、少子高齢化の波は例外ではありません。これからの社会では、将来を担う子どもたちの存在が、家庭という領域にとどまらず、「地域の宝」であることがより明確になっていきます。今まで見てきたように、里親は、産まれた家庭を思い掛けず離れることになった子どもたちを、もう一度家庭的な環境の中で、社会全体で支えていく制度です。海外に目を向けると、里親等の委託率が90%を超え、要保護児童を里親が養育することがいわば普通になっている国もあります。私たちの周りでは、環境や文化的な背景もあり、里親を増やすことは容易ではありませんが、例え里親にならずとも、子どもの尊さを知り、制度を理解することは十分に出来ます。そして、このことが社会全体で子どもを支えることへの通過点に他なりません。
市は、地域の宝である全ての子どもたちを社会全体で見守る環境づくりを目指し、今後も里親制度の啓発や子育て環境の改善を進めていきます。皆さんも、自分に出来ることから始めてみませんか。
《用語》合計特殊出生率…1人の女性が一生のうちに産む子どもの数を表す指標。県としても7年連続で低下。
◇10月は里親月間!あなたに身近なサポート窓口
「里親についてもっと知りたい」「出来ることがあるか知りたい」など、気になることは何でもご相談ください。
・静岡恵明学園児童家庭支援センター スマイル/静岡県東部里親会(セフパ)
【電話】055–983–0555
【FAX】055–983–0556
【E-mail】s-keimei-j2@smile.odn.ne.jp
・東部児童相談所
【電話】055–920–2085
・市子育て支援課(家庭児童相談室)
【電話】82-4124
【E-mail】kosodate@city.gotemba.lg.jp
《参考文献・サイト》
・「里親」に関する意識・実態調査報告書(平成31年3月・日本財団)
・社会的養育の推進に向けて(令和6年8月・こども家庭庁)
・要保護児童の社会的養護に関する実態調査結果報告書(令和2年12月・総務省)
・里親制度リーフレット「里親」ってなぁに?(静岡県)
・フォスタリングマーク・プロジェクト公式サイト
問合せ:子育て支援課
【電話】82-4124
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