■部活動の地域連携・移行に係る実施方針
・子どもたちの思いを第一に
・持続可能な実施体制
・まずは既設の部活動から
・まずは休日の活動について
・様々な形態(段階的整備)で
・指導者は教員以外の者を確保
時には喜びを分かち合い、時には涙を流し、いつの時代も子どもたちの成長の大きな原動力となっていた「部活動」。現在、社会情勢の変化により、その在り方が変わろうとしています。
市では、その変化に対応しながらも、引き続き子どもたちがスポーツ・文化芸術などに触れる機会を確保できるよう、新たな体制づくりに向けて取り組んでいます。
■部活動は新しいカタチに
市内の中学校では、少子化や生徒の選択肢の多様化に伴い、部活動に入る生徒数が減少しています。
また、部活動は教員の献身的な勤務によって支えられている一方、平日の勤務時間終了後(午後4時30分以降)や休日の指導、経験のない種目の指導などが負担になっています。このような実情から、今後、部活動の現状維持が難しくなっていくことが考えられます。
こうした中、国は速やかに部活動改革に取り組む必要があることをガイドラインで示しました。本市でも部活動の将来的な地域への移行を見据え、スポーツ・文化・教育関係者が参加する協議会を開催。協議会で決定した実施方針に基づき、各スポーツ・文化芸術活動の関係者との検討会を行い、それぞれの部活動に適した形での地域連携・移行を進めています。
また、市スポーツ協会等と連携し、地域指導者の確保にも努めています。
各部活動の部員数・指導者数(人)
※部員数は令和5年5月現在(1~3年生)
※地域指導者数は令和6年1月現在
■周南中学校卓球部に現場の声を聞いてみました
周南中学校男子・女子卓球部では、令和2年度から地域指導者を登用し、いち早く地域との連携をスタート。
普段の部活動の様子や地域指導者が加わったことによる変化についてお話しいただきました。
◇地域指導者 鈴木 晴樹さん
みんな真面目で素直なので教えがいがあります。子どもたちが技術的にも人間的にも成長していく姿を間近で見られるのは、地域指導者ならではの魅力ですね。
私は地域の卓球クラブでも指導をしているので、教え方の勉強にもなっています。
◇顧問 大場 純さん
私自身、卓球の競技経験がないため、地域指導者の存在をとてもありがたく感じています。
私ができない技術面での指導を1人ひとり丁寧に指導してくださるため、個々の課題が明確になり、生徒も充実した練習ができています。
◇女子卓球部部長 村松 花寧(はなね)さん
地域指導者の鈴木コーチは、技術面で的確なアドバイスをしてくれます。私は「腰を回すイメージでボールを打ってごらん」とアドバイスをいただきました。意識してみたらフォームがきれいになり、ボールの威力も上がって嬉しかったです。
顧問の大場先生は、より良い部活動にするために私たちの意見をしっかり聞いてくれます。また、人間関係で悩んだ時にも相談に乗ってもらっていて、心強い存在です。
技術面・運営面それぞれのサポートがあるおかげで、充実した部活動を行えています。
■部活動は地域のクラブ活動へ
将来的には、「学校の部活動」は全て、「地域のクラブ活動」に移行します。ただし、一斉に移行するのではなく、協議会や検討会で入念に話し合い、受け皿となる環境が整備された部活動から順に、地域のクラブ活動への移行を予定しています。
地域への移行には、受け皿の確保はもちろん、活動場所や費用、用具の整備など様々な課題がありますが、市では子どもたちや保護者、教員、地域の方の思いを大切にしながら地域への移行を進めていきます。
★部活動の地域連携・移行の詳細は、市ホームページに掲載しています。
◇現状
生徒…部員数減少により部活動の存続危機
教員…休日を含めた長時間勤務経験のない種目の指導
◇将来のイメージ
生徒…
・専門的な指導を受けることができる
・学校にはなかった種目の活動ができる
教員…授業準備など、本来の業務に時間とエネルギーをかけられる
地域…地域のスポーツ・文化芸術の活性化や指導者の生きがい・健康づくりにつながる
※詳しくは本紙3ページをご覧ください。
■頑張る子どもたちを応援しませんか?
市では、中学校の部活動の受け皿となっていただける個人・団体を募集しています。
クラブを運営している方はもちろん、まだ運営を考えている段階の方も大歓迎です。これまでの経験を生かして、子どもたちのスポーツ・文化芸術活動を支えてみませんか?
興味がある方は、学校教育課魅力ある部活動推進室までお問い合わせください。
【電話】86-3122
問合せ:学校教育課魅力ある部活動推進室
【電話】86-3122
<この記事についてアンケートにご協力ください。>