私たちの生活に欠かせない「水」。市では、皆さんに安全で安心な水をお届けするとともに、衛生的で快適な暮らしを守るため、水道・下水道施設の維持管理や耐震化などを行っています。
本特集では、皆さんにより安心して水を利用いただけるよう、本市の水道・下水道の仕組みについて紹介します。
■私たちが飲んでいる水はどこから来て、どこへ行くの?
本市で使用されている水は、天竜川や太田川の水と、市内の水源地で取水した地下水です。川から取水した水は「寺谷浄水場」(磐田市)で安全な水に処理され、水源地の水と合わせて、市内11か所の配水池へ送られます。そして、水道管を通して、皆さんのもとに届けられています。
また、いつでも安心して飲めるきれいな水を皆さんに届けるため、水質の検査やポンプ・水道管をはじめとした設備の維持管理を行っています。
皆さんが使用した水は、下水道を利用している場合、下水道管を通って2か所の浄化センター(袋井浄化センターアクアピュア(新池)、アクアパークあさば(梅山))へ送られ、浄化されたのちに河川へ放流されます。
■水の循環図
(1)海水が蒸発して雲になる
(2)雲が雨を降らせる
(3)降った雨が川に流れる
(4)浄水場で、川や湖の水を安全な水にする
(5)水源地で、地下水と合わせて配水池へ送る
(6)配水池から、安全になった水を各家庭に届ける
本市の下水道管は、原則、汚水と雨水を別々の管へ流す「分流式」。大雨や台風などの被害を受けにくい仕組みです。
(7)浄化センターで、各家庭で使用した水をきれいにして川へ放流
■数字で見る 袋井市の上下水道
※データはいずれも令和5年度末時点(金額は令和5年度の1年間)。
◇水道管の長さ
734キロメートル
本市では、全長約734キロメートルの水道管で皆さんのもとに水を届けています。これは袋井市から青森県までの距離に相当します。
◇基幹管路耐震化率
50.6パーセント
基幹管路の総延長202キロメートルのうち、102キロメートルが耐震化されています。計画では、令和15年度までに39キロメートルの耐震化を進めていきます。また、基幹管路の耐震化には、1年間で約6億円がかかっています。
◇下水道管の長さ
257キロメートル
本市の下水道は全長約257キロメートル。公共下水道の将来的な整備を計画している区域の54.1パーセントの整備が終了しています。引き続き、下水道管の布設や浄化センターの増設により、下水道の整備を進めています。
◇浄化センター運営費用
4億円
令和5年度に、市内2か所の浄化センターでの汚水浄化や施設の管理・修繕にかかった費用は約4億円でした。
◇浄化センター工事費用
7億9千万円
下水道汚水処理量の増加に対応するため、袋井浄化センターでは汚水処理施設の増設工事を実施しています。また、施設の耐震工事も実施しています。令和5年度に、これらにかかった費用は約7億9千万円でした。
【TOPICS 01】能登半島地震の復旧支援と水の備蓄の必要性
令和6年能登半島地震の発生に伴い、令和6年1~3月、石川県珠洲市や七尾市に、延べ10人の職員を派遣し、応急給水活動を行いました。被災地では約13万6千戸で断水が発生し、浄水場や水道管の損傷等により、被害が拡大・長期化しました。
南海トラフ巨大地震などに備え、断水が1週間程度続くことを想定し、1人あたり21リットル(3リットル×7日分)の水や簡易トイレの備蓄をしましょう。
【TOPICS 02】「袋井市水道料金等懇話会」を設置しました
水道・下水道事業は、それぞれの利用料を財源に経営しています。そのため、将来的には人口減少により収益が減少し、厳しい経営が見込まれます。そこで、今年5月、経営改善に向けた取組や料金等のあり方について検討するため、学識経験者や市民の代表者などを構成員とした「袋井市水道料金等懇話会」を設置しました。定期的に会合を開催し、安定した事業経営を持続するための意見交換を実施しています。会合の議事録は、市ホームページに掲載しています。
■水のゆくえを詳しく知ろう!
「袋井浄化センター アクアピュア」では、見学を受け付けています。皆さんが使った水がきれいになる仕組みを、実際に見てみませんか?詳しくは、市ホームページからご確認ください。
問合せ:
・水道課水道経営係【電話】84-6058
・下水道課下水道経営係【電話】84-6081
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