旧恵利家住宅は昭和46年に国の重要文化財に指定された香川県に現存する最古の農家住宅です。(構造・手法などから江戸時代中期に建造)
もとは、大川町の新名地区にありましたが、建物の保存を理由に昭和45年大川町田面砕石地区の大川ダム東岸へ移築され、その後、平成13年にみろく自然公園内へ再移築されており、2度の移築を経ても当時の状況に限りなく忠実に保存されています。
移築から20年以上が経過し、雨漏りなど、経年による破損が生じるようになったため、令和4年度から国(文化庁)と県の補助を受け、保存修理を行いました。
工事は、令和5年10月末に終了しました。約8か月の工事を経て、建てられた当初の姿に戻った旧恵利家住宅をぜひご覧ください。
工事内容:既存の茅を屋根から取り除き、下地の劣化を診断し、藁を締めなおすなどの作業をしながら、屋根の全面葺替え、土壁補修や建具修理などを実施
■旧恵利家住宅の特徴
▽天井は、丸竹を敷きつづらで編み、その上に藁を敷き詰めて土壁を塗っており、「大和天井」と呼ばれています。柱は栗の木を使用しています。
▽屋根は、装飾性の少ない簡素な作りで、茅葺きの「寄棟造」です。屋根の周りを瓦葺きの「ひさし」にせず、軒先まで茅葺きにしています。
重要文化財旧恵利家住宅
大川町富田中3277-1(みろく自然公園内)
開館時間:9時〜16時30分(水曜休館)
※内部の見学を希望される方は、事前に歴史民俗資料館(【電話】0879-43-6401)まで、お問い合わせください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>