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じんけん探訪(102)

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香川県三豊市

■高齢者の人権
◇内閣府の調査(2022年)
高齢者に関し、体験したことや身の回りで見聞きしたことで、人権問題だと思ったことはどのようなことがあるか、という質問があります。前回調査では「病院での看護や介護施設において、劣悪な処遇や虐待を受けること」(39%)が1位でしたが、今回の調査は「悪徳商法、特殊詐欺の被害が多いこと」が45%と最も高くなっています。
以下、「高齢者が邪魔者扱いされること」(31%)、「働く機会が少ないこと」(28%)、「経済的に自立が困難なこと」(28%)などの順となっています。

◇新しい高齢者観
社会を支える労働力という観点で高齢者を見た時、2020年の国勢調査を基にした県内の就業状況などの基本集計結果では、65歳以上の就業者数は76,978人で、2015年との比較で10,604人(前回比16%増)働く高齢者が増えています。
高齢者は、経験豊かで貴重な体験や知識、技術、人脈などを持った人材です。若者と高齢者が協働する「ペア就労」も増えてきていると聞きます。企業においても高齢者の出番があり、関わりやつながりを大切にしていくことが、高齢者の人権を考える上で欠かせないことではないでしょうか。

◇高齢者疑似体験のすすめ
公益財団法人かがわ健康福祉機構は、次のような高齢者疑似体験を実施しています。
・ヘッドホン型耳栓による、老人性難聴の体験
・特殊な眼鏡による、老人性白内障や視野の狭さ、ぼやけて見える状態の体験
・おもりのついたベストによる、腰の曲がりや前かがみ姿勢状態の体験
・靴型サポーターによる、つま先が上がりにくい「すり足」状態の体験
・手袋を着用して、握力の低下と物がつかみにくい状態の体験 など

体験者からは、「ヘッドホンを着けて、高齢者が会話を聞き取りにくい状態を実感した。これからは大きな声で、耳元でゆっくりと話すようにしたい」「ゴーグルや手袋を着けて財布のお金を出し入れすると、簡単にはできない。スーパーのレジで、高齢者が支払いに時間がかかる理由が分かった」などの声が聞かれます。高齢者と接する時は、これらをよく理解することが必要です。

問合せ:人権課
【電話】73・3008

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