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【特集】新たな魅力が続々誕生! 進化を続ける鳥取砂丘と滞在環境(1)

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鳥取県鳥取市

コロナ禍を経て、本市を代表する観光地「鳥取砂丘」には、国内外から多くの観光客が砂の美術館や鳥取砂丘ビジターセンターを訪れるなど、観光需要は回復傾向にあります。
今回は、4月にオープンした「ヤマタ鳥取砂丘ステイション」をはじめ、近年整備が進む鳥取砂丘西側や多鯰ヶ池エリアの魅力を紹介します。

◎快晴のもと行われた記念式典では、地元関係者などが集い、施設の完成を祝いました。

◆砂丘西側に新たな滞在型観光施設がオープン
本年4月、鳥取砂丘西側エリアの新たな滞在拠点「ヤマタ鳥取砂丘ステイション」がオープンしました。この施設は、旧市営の「柳茶屋キャンプ場」、「サイクリングターミナル砂丘の家」、旧県営の「こどもの国キャンプ場」を一体的に活用し、キャンプやグランピングを中心としたサービスを提供する民間事業者を公募型プロポーザルにより選定し、整備されたものです。
全国のキャンプ愛好家に親しまれていた柳茶屋キャンプ場は、キャンプヴィレッジ「砂育(さいく)」、学校の宿泊学習などで利用されていたサイクリングターミナルはゲストハウス「砂縁(さえん)」にリニューアルされ、より上質な滞在環境となりました。また、こどもの国キャンプ場は6棟のグランピング施設が並ぶグランドーム「砂優(さゆう)」として整備され、地元食材を使った料理などが大自然の中で楽しめます。
これら3施設の整備により、キャンプ愛好家や教育団体などの利用はもちろん、インバウンドなど新たな客層の増加も見込まれ、鳥取砂丘の新たな滞在拠点として親しまれることが期待されます。

◆砂丘散策の拠点やリゾートホテルも
ヤマタ鳥取砂丘ステイションがオープンした鳥取砂丘西側エリアは、近年新たな施設整備が進んでいます。
令和4年5月に、カフェなどを備えた複合施設「SANDBOXTOTTORI」がオープンし、令和5年4月には、砂丘東側の「鳥取砂丘ビジターセンター」の分館施設「鳥取砂丘フィールドハウス」がオープンしました。鳥取砂丘フィールドハウスは、砂丘散策の休憩所としての機能を備えており、大型モニターとマップでアクティビティや近隣の観光情報なども紹介しています。フィールドワークに出かける前に備え付けのタブレットなどで季節ごとの見どころや楽しみ方を確認でき、砂丘散策をより深く楽しむことができます。
また、SANDBOXTOTTORIの隣ではリゾートホテルの整備が進められており、世界に1億8200万人の会員を擁する業界大手のマリオット・インターナショナルの最高級ホテルブランド「ラグジュアリーコレクション」の誘致が決定しています。
このように鳥取砂丘では、西側を中心に滞在環境の上質化が進展し、新たな魅力が次々と創り出され、世界中から注目される観光地へと進化しようとしています。

◆魅力あふれる観光地として発展し続けるために
滞在環境の整備が進む一方で、行政や地元団体、砂丘事業者などで組織する鳥取砂丘未来会議では、優れた環境を後世に引き継ぐ活動として、鳥取砂丘の保護保全と利活用に取り組んでいます。
保護保全の取り組みの一つとして、砂丘地内の外来植物の繁茂を食い止めるための除草活動を行っています。外来植物が繁茂すると風による砂の移動が妨げられ、砂丘特有の風紋や砂簾(されん)といった美しい景色を見ることができなくなってしまいます。外来植物の繁殖力は非常に強く、砂の動く砂丘を維持するためには継続的な除草活動が必要です。平成16年から行っているボランティア除草では、毎年数千人規模で市内企業や住民のみなさんに参加いただいています。
利活用促進の取り組みでは、砂丘の自然、歴史、文化などを学習するイベントを行う事業者に対し「日本一のすなば魅力まるごと補助金」を交付し、魅力の創出と誘客促進を図っています。また、「鳥取砂丘砂の美術館」では、世界トップレベルの彫刻家により毎年違うテーマで制作・展示される「砂像」が一期一会のアートの世界を創り出し、訪れる多くの観光客を魅了しています。
鳥取砂丘にほど近い多鯰ヶ池は、風光明媚な景観と水辺のアクティビティが楽しめるいやしのスポットです。湖畔では木道や東屋の整備が進み、スイレンが咲く時期などは多くの人が訪れます。この多鯰ヶ池の景観を維持するため、地元団体が草刈りや雑木の除去などを行っています。こうした団体の活動を支援することで、より魅力あふれる鳥取砂丘や多鯰ヶ池の景観を作っていきたいと考えています。

◆滞在型観光の推進に向けて
本市は、総合計画の中で滞在型観光の推進を掲げ、国内外の観光地に負けない競争力の高い観光地づくりを進めています。鳥取砂丘の滞在環境の上質化により、国内外から多くの観光客を受け入れる環境が整いつつあります。
一方で、オーバーツーリズムによる市民生活への影響を抑えることも重要です。例年、ゴールデンウィークなどの大型連休には、国内外から多くの観光客が鳥取砂丘を訪れますが、交通渋滞による市民生活への影響を防ぐため、国や県、警察などと組織する渋滞対策協議会では、臨時駐車場の開設やシャトルバスの運行、交通誘導員の配置などを行っています。
今後も、鳥取砂丘が満足度の高い観光地として旅行者に選ばれるよう、さらなる滞在環境の向上に努めていきます。

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