■種子島らしさを感じたもの
“種子島”興味を持って情報を集めるまでは、歴史の勉強の際に鉄砲伝来で習った地域という程度の認識でした。そんな薄い知識であったため、地理関係もよく分かっておらず、本土から沖縄県にかけて点在している離島の一つで、気候的にもかなり温かい地域だとイメージしておりました。ところが、実際に生活してみると想像以上に寒い。もちろん、以前暮らしていた関東地方よりも基本的に温かいのですが、島ならではの季節風と想像以上に低下する気温に初めは戸惑いました。そんな戸惑いはあったものの、いざ季節が秋から冬に移り変わっていくと夏とはまた違った種子島らしさを感じる機会が増えました。今回はその中から特に印象的なものをお話させていただきます。
まず一つ目は食。安納芋発祥の地として全国的にも有名な種子島ですが、まさかその安納芋がスーパーなどでこんなに安く手に入るなんて。ましてや頂き物として袋いっぱいに詰めていただけるとは。嬉しくて帰宅後早速焼き芋にして美味しくいただきました。
二つ目は島の農業。夏から秋にかけて大きく育ったオーギ(さとうきび)を収穫する様子を日々島内の各地で目にします。私は収穫の様子を見ること自体初めてですが、なんと今年は収穫したてのオーギをその場でかじるという貴重な経験をさせていただきました。また、収穫後の開けた畑を見ると、いつしか自分の背丈よりも高く伸びていたオーギの成長力を感じずにはいられませんでした。
三つ目は星空。冬の夜空をふと見上げると、とても綺麗で時間を忘れてしまうほどです。その中でも特に驚いたのが12月中旬のふたご座流星群でした。タイミングが良いと数十秒の間に3つも流星を観察することができ、人生でこんなに多くの流星を見たのはこれが初めてでした。
大山 広太郎
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