火災や救急の時、いち早く駆け付け、市民の命を守る消防士。そんな彼らが普段どのような仕事をしているか知っていますか。
今回は新庁舎(中郷町)に移転して10周年を迎える薩摩川内市消防局消防本部と中央消防署に潜入し、消防士たちの仕事に迫ります。
※消防士には救急隊員も含まれています。
■消防本部とは?
薩摩川内市消防局の庁舎3階には、消防本部があります。消防本部には、消防総務課、警防課、予防課、通信指令課があり、主に本市の消防局全体の企画および総合調整や、火災予防に関する企画、消防・救急部隊の運用計画、通信指令業務などの事務全般を行っています。
■119番通報の要(かなめ) 通信指令室
火事や救急で出場要請をする時、皆さんが電話を掛ける119。薩摩川内市全ての119番通報がここ消防本部の通信指令室に届きます。入電があると、まず火災か救急かを聞き、GPSで大まかな発信地を特定。その後現場の状況を聞きながら瞬時に情報を整理して、各部隊に出場指令を出します。
→出場要請から2分以内に出場できるよう日々準備しているんだって。
■中央消防署
庁舎2階には中央消防署があり、約55人の消防士が在籍しています。
勤務は24時間交代で、当番の消防士は2階の事務室で出場に備えて待機しています。勤務中は、いつでも出場できるような体制を整えています。そのため署内には、食堂、調理場、トレーニング室、仮眠室、洗濯・乾燥室などの設備が充実しています。
以前は、当番制で全員分の食事を作っていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、今は各自で準備しているそうです。
◆消防士の制服と活動時の服装をご紹介します!
○制服
式典や礼式を伴うときや、通常点検を受けるとき、会議などで着用します。
青色の活動服は消防隊が着用します。
オレンジ色の救助服は救助隊が着用します。
→普段の消防署内での服装です。訓練や事務をしながら出場指令に備えています。
○救急隊
救急車両で病気やケガをした人に適切な処置を行い、医療機関に搬送します。
→国家資格を持つ救急救命士はグレーの救急服を着用しています。
○消防隊
火災現場での消火活動や救急隊の活動支援、自然災害などあらゆる災害に出場します。
○救助隊
火災や交通事故などの災害現場で、知識や専門技術・器材を駆使し、救助活動を行います。
→火事などの災害に出場するときに着る服装です。この服は燃えにくく、熱に強い素材で作られています。
◆災害が起きていない時の消防士のある一日を紹介!
8時30分 勤務交代(前日の勤務者から引き継ぎ)
10時 立入検査などの実施・報告書作成
12時 昼食(各自で準備)
13時 火災・救急対応訓練
本番で緊張しないように、安全第一、しっかり手順を踏んで行うことを意識しています。
15時30分 出場後の報告書などの作成
17時 各自筋力トレーニングなど
18時30分 夕食(署内にある調理場を使って簡単な料理を作ることもある)
21時 消防車両点検・事務処理
22時~5時 仮眠(この時間に2時間交代で通信指令業務を行う)
5時〜 起床・車両清掃・事務処理
8時30分 勤務交代(翌日の勤務者に引き継ぎ)
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