
○ゼロカーボン=脱炭素
○CO²=二酸化炭素
■進む地球温暖化
今、私たちが暮らす地球は温暖化が進んでいます。地球温暖化の主な要因は二酸化炭素(CO2)をはじめとする「温室効果ガス」です。温室効果ガスは、地球の適度な温度を保つためになくてはならないものです。しかし、産業革命以降、石炭・石油などの化石燃料の大量使用で、温室効果ガスが急増してしまったことなどにより、地球の温度が上昇しています。
■地球温暖化を防ぐために
温室効果ガスの「排出量」から、植林や森林管理による「吸収量」を差し引いた合計が実質ゼロになる「カーボンニュートラル」を目指す動きが世界で進んでいます。日本でも、令和32(2050)年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると宣言しています。
これまでは、電気やガスなどのエネルギーを使い、温室効果ガスを大量に排出する社会でした。しかし、これからは、再生可能エネルギーや電気自動車の活用などにより温室効果ガスの排出を極力減らし、どうしても削減できない分は、森林・緑地による吸収などで「実質ゼロ」にする社会を目指します。
■伊勢市もカーボンニュートラルを目指しています!
令和4年10月10日に、温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティいせ」を表明しました。脱炭素社会の実現には、市民の皆さま、事業者の皆さまのご協力が必要です。みんなで地球にやさしい伊勢市にしていきましょう。
■津地方気象台・奥田調査官にインタビューしました!
なぜ、脱炭素を進める必要があるの?
地球温暖化により、あらゆるところに影響の連鎖が広がっています。何もしないか、対策をするかで、今後の私たちの生活環境が変わります。
▼気温の上昇により県内でどのようなことが起こりはじめていますか?
地球温暖化によって気温が上昇し、空気中に含むことができる水の量が増えることで、一度に降る雨の量が多くなる可能性が高くなっています。そのことで土砂災害など大雨による災害の危険性も高まっています。
また、このまま気温の上昇が進むと春夏秋冬の「夏」の期間が極端に長くなるなど、わが国自慢の季節感が失われてしまうことが予想されます。
▼地球温暖化により気温はどのように変化していますか?
津地方気象台における県内の1年の平均気温は、観測結果から確実に上昇がみられ、100年あたり約1.7℃上昇していることが分かりました。また、猛暑日(1日における最高気温が35℃以上)は、100年前から4.3日増加し、熱帯夜(1日における最低気温が25℃以上)は100年前から26日も増加しています。
▼脱炭素を進めないと、どのようなことが起こりますか?
温室効果ガス排出削減に関する国際的な取り決めであるパリ協定の目標を達成した場合、県内における年平均気温は約1.3℃上昇すると推測されています。今以上の対策をとらない場合は、県内における年平均気温は約4.2℃上昇すると見込まれています。
気候変動は起こっており、すでに私たちの生活に影響が出てきています。例えば、漁業では、生態系が変わって捕れる魚の種類が変わってきたり、農作物では、収穫できる果物にも影響が出たりしている状況です。この状況が続けば、生活のあらゆるところに連鎖して取り返しのつかないことになる可能性があります。個人でできることは限られていますが、手遅れだと思わず、一人一人がしっかり意識して取り組んでいくことが大切です。
問い合わせ:環境課
【電話】21-5540【FAX】21-5522
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