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フラッシュ門真DEものづくり28

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大阪府門真市

タイガー魔法瓶株式会社 (速見町3-1)

「Made in Kadoma」ついに宇宙へ!
門真市に本社を構える「タイガー魔法瓶株式会社」。同社と宇宙航空研究開発機構(JAXA)の共同開発による「真空二重断熱容器」を搭載した「こうのとり7号機」が、9月23日、H2Bロケットによって種子島宇宙センターから打ち上げられました。
今回は、開発の指揮を執られた同社の中井さんにお話を伺い、断熱容器開発のエピソードに迫ります。

■貴重なたんぱく質を4℃で地球に持ち帰る
こうのとり7号機が国際宇宙ステーション(ISS)に到着すると、宇宙飛行士は無重力状態で実験したたんぱく質などを断熱容器に収納します。その後、容器は大気圏再突入用カプセルに格納され、ISSを離れて地球へと向かいます。大気圏突入時、カプセルの外部が1000℃以上の高温にさらされ、カプセル内部もその影響で温度が上昇するため、この容器は内部温度を保冷材のみで4℃に保つ断熱性能と、着水した際の衝撃にも耐える強度が求められます。
同社は約3年前にJAXAから依頼を受け、門真工場で3人のチームによる開発をスタートしました。

■基本的構造は「水筒」と同じ!?
今回、宇宙へ飛び立った断熱容器は容量約14リットル、ステンレスでできています。
「基本的構造は、お茶などを入れる市販のステンレスボトルの水筒と変わりありません」と中井さん。一方で開発には困難な課題もあったそうです。
同社は、100年近く魔法瓶などの断熱容器を製造してきた実績がありますが、宇宙という今まで経験したことのない過酷な環境で使用するのは初めて。断熱性や耐久性のほかに、1グラムでも軽くすることが必要で、完成まではトライ&エラーの連続だったそうです。当初はうまくいくか半信半疑でしたが、約3年の歳月をかけた試行錯誤の末、永年培ってきた真空断熱技術をふんだんに注ぎ込んだ珠玉の「真空二重断熱容器」が完成したのです。まさに未知へのチャレンジ!

■宇宙で温かい食卓を囲む日も
中井さんは語られました。
「自分の作ったものが宇宙に行ったというのは、実感が湧かないですね。でも『下町ロケット』の町工場の方の想いに少し触れた気がします。これから人類はますます宇宙を往来するでしょう。人間である以上、温かいものを食べたいのは当たり前のこと。それは地球であっても宇宙であっても同じだと思います。宇宙でも地球と同じように温かく、おいしいものを作れるような調理器具が将来実現できればと考えています」
近い将来、宇宙で温かいご飯を食べられる日がやってくるかもしれません。

11月11日、カプセルは予定通り南鳥島近海に着水し、無事回収に成功しました。日本の宇宙開発史上の快挙に、門真のものづくりは貢献することができました。

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