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自治体の皆さまへ

特集 住田ファンを獲得するために~関係人口の創出・拡大へ~

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岩手県住田町

わが国は人口減少、少子高齢化により、特に地方圏では地域づくりの担い手不足が課題となっています。本町においても、その問題は顕著で若い人たちが町外へ転出することが多い現状です。
そんな中、近年「関係人口」という存在が注目されています。本特集では、その「関係人口」の意味や役割を紹介し、地域活性化のための町のあり方について考えます。

■関係人口とは?
移住でも観光でもなく、定期的にある特定の地域を訪れて活動するなど、多様な形でその地域や地域の人々などと関わりをもつ人たちのことを「関係人口」と呼びます。
町外に住みながらも関わりを持ち、ともに地域を盛り上げていく、そんな「関係人口」というあり方が、新たな地域づくりの担い手として期待されています。
※相関図詳細は本紙をご覧ください。

■今までの取り組み
▽すみた大好き大使
本町では、関係人口なの獲得のために町外向けのPR活動をこれまでも続けてきましたが、まだまだ本町の知名度は低いのが現状です。
そのため、知名度向上やイメージアップに向け、首都圏に住む住田町を応援したい人たちの力をお借りしてPR活動・知名度向上へと活動してもらうために、「すみた大好き大使」を設置しました。
大使には、住田町の魅力を全国に発信していただき、当町を訪れる方の増加に協力していただいています。

▽クッブ・ジャパン・オープン
毎秋に行われるクッブ・ジャパン・オープン。この大会には、東北各県や首都圏、町と連携協定を結ぶ他自治体など県外のクッブ愛好者や住田にゆかりがある人々が多く参加します。
全国へと広がるクッブの輪。木とのふれあい、人とのふれあいを生むスポーツとして本町に欠かせないものとなっています。

▽住田つながりトレイルランニング
トレイルランニングとは、林道・砂利道・登山道などの自然に囲まれた中を走るアウトドアスポーツの一つです。ランナーそれぞれのペースで気軽に楽しむことができ、各地で大会が行われています。
町内においても、これまでに3回ほど大会を開催。11月には第4回大会が予定されています。トレイルランニングを通じて、町内外の参加者同士が交流を深めるなどのつながりが多く生まれています。

■これからの取り組み
▽関係人口創出へ連携
町は、令和3年11月に一般社団法人Work Design Lab(東京都・石川貴志代表理事)と連携協定を結んでいます。
この協定は、複業人材と課題を解決したい町内の団体、事業者などとのマッチング支援や若者定住率向上のための「多様な働き方を知り、自分の働き方をイメージする」取り組みへの協力などを目的に締結したものです。
協定締結後、町と同法人では町内や首都圏で地域内人材と地域外人材の交流を促進するための取り組みを行っていますが、専門人材が少ないという地方ならではの課題解決へ向け、さらに連携を強化しながら関係人口の創出を図ります。

▽イコウェルすみたからつながり創出・拡大へ
イコウェルすみたは、震災の記憶やつながりの継承、テレワークなどの新たな働き方の受け皿として多様な人々が集まり交流し、若者の定住を促進していくために整備した施設です。
当施設は5月のオープン以降、利用者数は増加傾向にあります。しかし、個人単位や企業が会議室として利用することが多く、施設本来の機能が十分に発揮されていない現状です。
そのため、当施設の認知度を図るためのイベントを首都圏で開催しました。今後、イベントに参加した事業者などと連携し、町内の中高生を対象にキャリア教育を行うことで、多様な働き方やライフスタイルの選択の幅があることなどを知ってもらい、結果として町内に定住する若者を増やしていきます。

■町を作っていくのは私たち自身
「関係人口」の存在は、町内外問わず新たなつながりを生みます。まちづくりの主体である町民の皆さんもそのつながりを活かし、ともに町を盛り上げていくことが可能です。
また、ずっと町内に住んでいては気付かない町の魅力を第三者の視点から再発見し、さらに地元愛を育む機会となります。
しかし、あくまでも「関係人口」とは、地域に足りない力を補ってくれる存在であり、「関係人口」が当町の地域活性化をするのではありません。
町民の皆さん一人一人が地域活性化に取り組む姿勢を持ち、自分たち自身が「住みたい町にしたい!」と行動することが重要です。
「関係人口」という住田町を応援してくれるファンを増やしていきながら、まちづくりの主役である町民の皆さんも一緒に町を盛り上げていきましょう。

◆森づくりを通じ町内外のつながり拡大へ
9月27日、町、一般社団法人モア・トゥリーズ(東京都・隈研吾代表理事)、一般社団法人邑サポート(奈良朋彦代表理事)による「育苗プロジェクトに関する連携協定」をイコウェルすみたで締結しました。
同協定は、育苗を通して、施設利用につなげるとともに、森林の多様性などを学び、森林づくりへの関心を深め、森林を次世代に継承する意識の醸成を図るために締結したものです。
イコウェルすみたの敷地を利用して育苗施設を設置することで、町民および町外企業などが施設を訪れ、町と外部との新たな結びつきを生み出すきっかけを作ります。

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