国際交流員 彭(ホウ)程(テイ)璐(ロ)
私は中国の浙江省杭州市から来た国際交流員の彭程璐です。出身地の杭州と近くの蘇州は、古来から「上有天堂、下有蘇杭」(天上に天国があるように、下界には美しい蘇州と杭州がある)と賞賛されている風光明媚な景勝地です。
そして、杭州は2003年10月に松江と友好都市提携をしました。杭州と松江は似ているところがたくさんあります。例えば湖があるところ。杭州には「西湖(シーフー)」という湖があり、町の代表的な観光名所となっています。宍道湖と比べると小さいですが、西湖一帯は中国でも有数の名勝で、南宋時代の保養地の景観がよく保存されており、古く中国の伝統文化に触れられる場所です。杭州は中国の数多くの王朝の中での「南宋(ナンソン)」という時代の首都で、古称は「臨安(リンアン)」です。「南宋」は非常に豊かな時代で、宋人は平凡な日常を妙趣に満ち趣のあるものへと変えます。中でも茶・香・画・花は「四雅(シヤ)」と称され、宋人によって極められました。宋人の暮らしにとって優雅・浪漫・安寧・瀟洒はとても大切な要素です。もし「南宋」について興味のある人がいらっしゃいましたら、ぜひいつか講座で紹介させていただきたいと思います。
また、杭州の人たちもお茶を飲むのが大好きです。「龍井茶(ロンジンチャ)」という緑茶は杭州の名物であり、観光客にも大人気です。中国でお茶と一緒に食べる茶菓子は、日本の和菓子と同じように主に花などの形をしています。例えば私の好物として「荷花酥(へファスー)」という蓮が開花する直前の様子が造形されている中華菓子があります。杭州へ旅行の機会がありましたら、ぜひ中華菓子を試していただけると嬉しいです。
私は松江に来るのが初めてで、中国から日本に飛ぶ飛行機から松江の全貌と宍道湖を見た時には感動し、松江とは必ず何かの縁に結ばれていると感じました。これからは、中国の文化を松江の皆さんに紹介するだけでなく、中国の方々にも松江の素晴らしい景色や文化を紹介したいと思います。
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