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『久万高原の聞き書き』が刊行されました

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愛媛県久万高原町

久万高原町は素晴らしい地域ですが、その魅力は先人のたゆまざる営みの積み重ねによりもたらされたものです。
このたび、そんな久万高原の人々の生きざまを描いた『久万高原の聞き書き』が久万考現塾から刊行されました。そこで、それらの活動を牽引された久万考現塾代表の藤目節夫先生に本書について、紹介していただきます

質問:まず基本的な質問ですが、「聞き書き」とはどんな作業をされたのでしょうか?
回答:「聞き書き」とは、文字通り、誰かの話を聞いて活字にして記録するものです。お話を聞くのは多くの知識と経験と技術をもっているお年寄りからです。ノンフィクション作家の柳田邦男氏は「人は物語を生きている」と言われましたが、日本のどんな地域においても、社会の一隅を照らしながら、各自の物語を生きてこられた先人がいます。この先人の営為(知恵と努力)なくして地域は存在しませんし、それゆえ、今の私たちの暮らしもないわけです。

質問:聞き書きから得られることについて教えてください。
回答:著名な人や為政者の物語は伝記などに残されていますが、庶民の一隅を照らしながら生きてきた物語は全くと言っていいほど記録に残されていません。もちろん、歴史学・民俗学・地理学などで過去の記録は残されていますが、そこには、その時代を生きた人びとの価値観や人生観、さらには息づかいなどはほとんど扱われていません。
庶民が生きてきた過去の記録などは古くさく価値のないものなのでしょうか。今を生きる私たちは、経験していない未来から学ぶことはできず、それゆえ、経験した過去からしか学べません。聞き書きの存在価値はここにあります。

質問:町内で聞き書きをされた中で、何か気づいたことなどお聞かせください。
回答:いろいろありますが、すべての話者の方について共通に感じることは、皆さん大変な苦労をされながら、子どもを育て、家庭を守り、そして地域を持続的に守ってこられたということです。大袈裟ではなく、その苦労は筆舌に尽くしがたいと言っても過言ではありません。

質問:最後に、刊行された今、思うことなどお願いします。
回答:現代は、ややもすると、刹那的に「今だけに目を向けて、今を生きる」風潮があります。俗に「温故知新」と言います。単にノスタルジック(懐古的)に過去を振り返るのではなく、未来への道しるべとして過去から学ぶ必要があると考えています。
本書は、久万高原を舞台に、自らの物語を生きてこられた13人の方々のお話しを収集したものです。できるだけ多くの方々に目を通していただき、先人の懸命に生きた日々、暮らしの価値観、人生観等に触れていただければ望外の喜びです。
そして、話者の皆さんや多くの方々のご協力により、社会の一隅を照らしながら生きてこられた方々の物語を記録に残すことができたことに感謝いたします。

本書は、道の駅みかわ、書店にて販売しております。

問い合わせ先:教育委員会 生涯学習班
【電話】21-0139

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