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おすすめの本 本で出会う わがまち19冊目

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新潟県新潟市西区

大河津分水大一揆
著者:中島欣也
発行:恒文社(平成10年3月)

問い合わせ:黒埼図書館(【電話】025-377-5300)

かつての越後平野は、数多くの水害に悩まされてきました。現在の豊かな平野に変えたものの一つとして、明治42年から約20年かけて造られた、信濃川を日本海に分流させる人工の水路、大河津分水が挙げられます。
しかしこの水路の工事は、当時の農民たちにとって、費用や割り当て人足の負担が大きく、とても疲弊させるものでした。これらの不満を抱えた農民たちを率いて一揆を起こしたのが、明治政府への恨みつらみを持った会津藩の渡辺悌輔(わたなべていすけ)で、悌輔騒動と言われています。
実はこの一揆が起きたのは、本格的な工事が始まる年のさらに40年前にさかのぼります。
大集団となり、統率がとれずに暴徒となった悌輔らは、三条から新潟県庁へ向かう途中の黒埼でも、放火や打ちこわし、庄屋の殺害などの暴挙の限りを尽くしてしまいます。
この本の著者は、新潟で起こった悌輔騒動とほぼ同時期に柏崎で起こった別の一揆が、とある人物によって仕組まれたものであると解釈しており、当時の社会状況を踏まえた怨念が底辺に流れている物語として味わうことができます。
いま私たちが受けている水の恩恵を感謝するとともに、水害を克服してきた先人たちの絶望や悲しみ、希望にも心をはせてみてはいかがでしょうか。
(寄稿:黒埼図書館)

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