文字サイズ
自治体の皆さまへ

元気予報

15/43

栃木県日光市

■植物油と体の関係(1) 〜リノール酸の話〜

植物油について、今回から3回に分けて詳しくご紹介します。

植物性油脂(植物油)は常温において液体の状態なのが特徴です。その構造から不飽和脂肪酸と呼ばれ、体に必須な栄養素ではあるものの、カロリーが高く、摂(と)りすぎると肥満の原因になるばかりでなく、摂り方のバランスを間違えるとアレルギー疾患を悪化させる可能性があります。数多くの植物油が市販されていますが、その分子構造からω(オメガ)3、ω6、ω9という三つのグループに分けられます。

この中で最も一般的なものがω6の油です。代表的な成分はリノール酸で、大豆油・コーン油・ひまわり油・綿実油(めんじつゆ)・ごま油などに多く含まれています。

リノール酸は体内で合成することのできない必須脂肪酸の一つですが、必要量は非常に少なく、通常の食事で不足することはありません。現在の日本人はリノール酸の過剰摂取状態にあるといわれ、主に肥満の原因になっています。また、リノール酸はアレルギーのアクセルとなりえることが分かっており、各種アレルギー疾患の悪化に関与する可能性があります。体内でリノール酸はアラキドン酸に変化しますが、そこから作られるいろいろな物質が花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギーに関係した炎症反応を強めるように働くのです。このことからアラキドン酸の元になるリノール酸はアレルギーのアクセルとなりえるのです。かつて、リノール酸は動脈硬化を予防するともてはやされましたが、現在は否定的な意見も多く控えるべきとされています。コレステロールを下げる作用は確認されていますが、同時に善玉コレステロールをも下げてしまうといわれています。前述のとおり肥満の原因にもなるため過剰摂取はお勧めできません。

ω3(α(アルファ)リノレン酸が代表的、動脈硬化やアレルギー改善に期待できる)、ω9(オレイン酸、オリーブオイルなど)、トランス脂肪酸(健康被害の懸念がある)については次回解説します。

上都賀郡市医師会北部地区医師団幹事(藤原地区)
川村病院
川村 英樹(かわむらひでき)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU