■子どもの気になる症状「強迫」
同じことを何度も確かめる、何回も繰り返し手を洗う、鍵をかけたか不安で何十回も確かめる、こだわりが強すぎて融通がきかない、几帳面すぎるなど、そういう子どもたちがいます。
親や周りの人にとっては大したことがないように思えても、本人にとっては深刻です。世の中には、心配性や完璧主義の人はたくさんいます。心配のあまり、やや過剰な行動をとることは、珍しいことではありません。ある程度なら‘癖’や‘個性’であり、場合によっては長所になることもあります。
しかし、これが本人も苦痛を感じているのに止められず、日常生活にも支障が出てくるようであれば、ただの心配性ではなく、「強迫行為」と捉える必要があります。
「強迫行為」は自分の中に抑えきれない不安や、駆り立てられるような気持ちがわき、無視しても頭の中から離れなくなったときに、その不安をやわらげるために行います。
しかし、一時的に安心しても、再び不安が出てきて、行為を繰り返すことで不安が強くなり、悪循環となっていきます。
親としては、強迫行為をやめさせるよりも、子どもの不安や緊張をやわらげる方を重視するぐらいの気持ちで接するのがいいでしょう。まずは本人が「止めたいが、止められずに苦しんでいる」ことを理解しましょう。病院などの専門機関に相談し、正しい知識を得て関わることが大切です。
参考:
『子どものこころ百科』東山紘久創元社
『強迫性障害のすべてがわかる本』原田誠一(講談社)
問合せ:健康推進課(愛知川庁舎)子育て世代包括支援センター
【電話】0749-42-7661
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