文字サイズ
自治体の皆さまへ

『ARCUS』現在のアート・芸術文化を守谷から。

13/24

茨城県守谷市

■ヒビノホスピタルVol.76 開催報告「つながりすぎないリアル」
今年のヒビノホスピタルは、新型コロナウイルス感染症の拡大第3波の報道が広まる前の、11月15日にもりや学びの里で開催。日比野克彦(ひびのかつひこ)さんによる、直前まで何をするか秘密の「好奇心だけが参加条件です」というフレーズでおなじみのワークショップシリーズも76回目を迎えました。日比野さんが長さ3mほどのオーガンジーを30人の参加者に1枚ずつ配ることから始まりました。色とりどりの布は、無言で手渡されます。最初の挨拶もなく、身ぶり手ぶりのみで黙々と続ける日比野さんを、不審に感じたであろう皆さんも、どうやら、「一言もしゃべらない」のが今日のテーマのようだと気付き始めました。布を頭にかぶり、背後に2m以上の残りをなびかせ先頭に立つ日比野さんの後方に続く全員が、学びの里運動広場をぐるぐると周回しはじめました。それはまるで、何かの儀式のようです。その後、隊列は、敷地の外へ。鬼怒川を渡り、清瀧香取神社(せいりゅうかとりじんじゃ)へと向かいました。川の氾濫を治めるため地域が祀った神社で、境内は穏やかに静まりかえっています。ここで、参加者は、日比野さんの動きを見て、何をすべきか感じ取り、真似ていきます。日比野さんも、次の動きを考えながら、ゆったりと進んで行きます。布を広げ地面に敷き、昼寝をしたり、ヨガをしたり。すると境内に生い茂る大きな落葉樹から風とともにさわさわと落ち葉が降ってきます。隣の人と布端を結び、境内に散る落葉を全て包めるほどの大きな布一枚にすると、日比野さんは立ち上がり、天に向かって結び目を掲げます。つなげた布端を持つ全員もまた立ち上がって掲げることで大きな波のような動きが現れました。とても幻想的で、無言で全員が創り出す光景は舞台を見ているようでした。最後は、一人一人が布を自分の体に巻き付けて衣装にしました。その布は、端切れに包んで襟巻きにし、参加者にプレゼントされ、神社を後にしました。3時間、終始一言も話さなかった日比野さん。最後に全員アルコール消毒のために両手を差し出す所作までもがパフォーマンスにみえるほど、他人との距離、日常と違ったコミュニケーションの取り方、他人とつながりすぎずに創り出す表現を体感させてくれました。22年間で初の無言のヒビノホスピタルは、コロナ禍だからこそ体験できたのかもしれません。

■アートカレッジ受講者募集
中現代アートを分かりやすく読み解くレクチャーシリーズです。今回はオンラインで実施します。

○「コレクティブとアート」
社会が大きく変化するときや政情が不安定になると、コレクティブ(集団)として活動するアーティストが現れることがあります。その表現を時代背景とともに読み解きます。コレクティブによる作品は、しばしば、社会問題に取り組むことや、新たな価値の体系を生み出すための行為となって表れます。20世紀半ば以降のフランスを中心に始まり、文化・政治運動を繰り広げ五月革命に影響を与えた状況主義者の動きや、ヨーロッパを中心とした伝統的な芸術に対抗する前衛的な活動が世界的に伝播したフルクサス、その後の多様化するコレクティブの活動をとおして、民衆の考えや行動を規制する権力に抵抗するヒントを探ります。
日時:2月6日(土) 午前11時~午後0時30分
※オンライン配信
受講料:1500円
講師:藤本裕美子(ふじもとゆみこ)(アーカスプロジェクトコーディネーター)
※要予約

問合先:アーカススタジオ(もりや学びの里内)
日・月曜日休館
【電話】46-2600 (10:00~18:00)
【メール】arcus@arcus-project.com
※詳細な情報はアーカスプロジェクトで検索!

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU