文字サイズ
自治体の皆さまへ

健康通信

9/20

茨城県常陸大宮市

■便秘症について ~たかが、便秘と思っていませんか?~
常陸大宮済生会病院 内科医員 藤倉佐和子

○便秘とは
食事として取り入れた食べ物は胃で細かく砕かれ、小腸でさらにタンパク質、糖質、脂肪などどんどん小さくなり、栄養源として吸収されます。吸収後のいわゆる残骸が大腸で水分吸収されて“便”となります。この大腸内にある便を苦痛なく出すことができない状態を『便秘』と言います。年齢、性別、持病の有無、食事量も異なるので、排便習慣(排便回数、排便量など)には個人差があります。また、強迫観念から残便感があるのに大腸内には便はないという症状の人もいます。そのため、排便回数や症状などから簡単に言い切るのが難しいところですが、最近の診断基準を参考にすると、バナナのような形の便を息まずに出せなくなってきたら、便秘といえます。

○便秘の種類と原因
便秘には腸の動きがわるい“機能性”と、物理的に腸が狭くなる“器質性”があります。また、薬剤による副作用、病気などが原因で起こる場合は“続発性”といいます。抗うつ薬、抗精神病薬、パーキンソン病の治療薬、抗がん剤、一部の降圧薬、制吐剤などは便秘を起こしやすい薬といわれています。便秘をきたす病気には、糖尿病、甲状腺機能低下症、腎不全、脳梗塞、パーキンソン病、膠原病、うつ病などがあります。また、大腸がん、痔核、裂肛などの大腸そのものの異常も重要なので、便秘のときは積極的に大腸内視鏡検査を受けましょう。とくに大腸がんは増えており、早期発見、早期治療でその後の人生が決まるので、ぜひ受けてください。

○便秘になりやすい条件
統計によると、女性、高齢、非白人、高収入取得者に便秘が多いといわれています。生活習慣では、朝食の欠損、過度なダイエット、水分摂取不足、不眠などが便秘になりやすいものの、体型(やせ、肥満)や腸管の長さでは一定の見解を得られていません。

○便秘予防と下剤との付き合い方
十分な水分補給、ウォーキングなどの適度な運動は統計的には決して便秘予防効果が高いわけではありません。ただ、お金もかからず、便秘の原因になる糖尿病などの生活習慣病の予防につながるので、期待はできます。
ここ10年ほどで新しい下剤が登場しています。従来のセンナ系、アロエなどの腸管を動かして便をださせる“刺激性下剤”は短期内服では便秘予防効果がありますが、長期使用により腸管がのびてしまい、余計に便秘になりやすくなるといわれています。酸化マグネシウム、ラクツロース、ポリエチレングリコール製剤などの大腸内に水分を取りいれ、便自体を柔らかくする浸透圧性下剤は長期的な効果は高いといわれています。生活習慣の改善に加えて、新しい下剤と上手に付き合いながら、便秘を予防していきましょう。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU