ユーザー登録
文字サイズ
自治体の皆さまへ

認知症は寄り添う病気

2/27

鹿児島県霧島市

認知症への理解を広める市内の劇団「たけちゃん一座」の竹下智行さんに、認知症について聞きました。

■竹下智行さん(51)
グループホーム・小規模多機能ホームみどりの風管理者、社会福祉士、たけちゃん一座座長。隼人町在住。

認知症の人にとって、さりげなく寄り添い見守ることが一番の支援になります。そのためには、認知症について知ることが欠かせません。
認知症とは脳の細胞が死ぬなどして記憶や判断力の障害が起こり、生活に支障が出ている状態をいいます。誰にでも起こりうる病気で、近年65歳以下の「若年性認知症」の人も増えています。
親しい人の顔や自宅の場所を忘れたり、季節感を失ったり、物をしまい忘れたことを「盗まれた」と妄想して家族を疑うことや、出掛けたまま帰れなくなる※一人歩きなども症状の一つです。認知症になったことで、周囲の人との関係が損なわれたり、行方不明になって命に関わる問題になったりしています。
認知症は以前、「ボケ」とか「痴呆(ちほう)」と呼ばれ、「おかしな人」という誤ったイメージが広がりました。しかし、本人は「認知症の人」という別人になったのではなく、認知症という病気になっただけ。普通の人と同じく自尊心や感情があります。家族同様、本人も悩んだり苦しんだりしています。
認知症の人は外見では見分けがつきにくいですが、困ったときは、必死な表情や不安そうな表情をしています。そんな人を見掛けたら、ほっとかないでほしい。まずは笑顔であいさつをして「どうしましたか」「何か手伝いましょうか」と声を掛けてください。人として尊重する気持ちがあれば、その思いは相手に届き、心を開いてくれるはずです。
※「徘徊」が認知症の人を見下すとして近年、医療福祉現場で広まりつつある言い換えの言葉。

市地域包括支援センターでは随時、認知症サポーター養成講座を実施しています。市は3月、講座で活用するために「たけちゃん一座」が出演する動画を制作。認知症の人への接し方を分かりやすく解説しています。
認知症の人と接する機会が少ない人に何ができるのかを考えた今回の特集。私たちは寄り添うことで、認知症の人の力になれます。そのためには認知症を知り、認知症の人の気持ちを知ることが大事です。一人一人の心掛けが、認知症になっても安心して暮らせるまちを育てます。

◆見守りに必要な知識
□接するときのこつ
・驚かさない(じろじろ見ない、急に近づかない、穏やかに、話すときは目線を合わせて)
・急がせない(せかされたり複数の問いに答えたりするのが苦手です。相手の言葉をゆっくり聞き、相手の言葉を使って意思を推測・確認しましょう)
・自尊心を傷つけない(認知症の人は不安な気持ちでいっぱい。相手の気持ちを受け止めて優しく接しましょう)

□認知症の人の特徴
※症状には個人差があります。
・数分前の記憶が残っていない
・季節感のない服を着る
・左右異なる靴を履く
・自分の年齢が分からない
・近所で道に迷う
・人間関係が分からない(例えば、亡くなった母親に電話しようとする)
・考える速度が遅くなる
・予想外の事態が起こると混乱する
・機械操作ができなくなる(家電、ATMなど)
・調理の味付けがおかしくなる
・トイレの使い方を間違える
・家族を見ても誰か分からない

◆認知症サポーター養成講座 受講無料
認知症の専門知識を持つキャラバンメイトを講師に、認知症への理解を深める講座です。受講者には認知症サポーターであることを表す「オレンジリング」を配布します。

対象:市内に在住か通勤・通学している10人以上の団体
講座時間:約90分
場所:主催者が用意する会場に講師を派遣
申込方法:開催の30日前までに予約。希望の日程で開催できない場合がありますので、事前に問い合わせください。

問合せ:市地域包括支援センター
【電話】48-7979

◇接し方に、接客の原点が
セブン-イレブン国分新町店 榎並ゆかりさん(37)

初めて講座を受けました。DVDでは認知症の方との接し方の良い例、悪い例が紹介されていて、とても参考になりました。当店には1日に数回同じ商品や1人で食べきれない量の商品を買うお客さま、お金の払い方が分からないお客さまも来ます。そんなときは、口調や目線を合わせて優しく説明し手助けをするよう心掛けています。
皆さんの喜ぶ顔は私たち店員の誇り。認知症の人との接し方に、接客の原点を感じました。

◇もう「ボケた」なんて言わない
牧園町在住 前田正男さん(74)

兄は5年ほど前に認知症と診断され、その頃から疑い深くなったり、トイレが上手にできなくなったりしました。つい「ボケたんじゃないか」と冗談を言ったら、ものすごく怒られたことが今でも頭から離れません。
講座では兄の言動と似た事例が紹介されていて、認知症の本人が一番「苦しみ、悩んでいる」と知り、兄に申し訳なく思いました。認知症になっても、兄は兄。これからは、もっと本人の気持ちに寄り添っていこうと思います。

市が制作した動画。動画共有サイトYouTubeの「きりしまチャンネル」から視聴できます。

問合せ:市地域包括支援センター
【電話】48-7979

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

自治体からのお知らせ欄
コメント
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-20-5 石川ビル3階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

ユーザー登録
MENU