■エナガの飛翔(ひしょう)(エナガ科)
綿の塊のようなかわいらしいエナガは全長13.5センチほど。小さな体に負けないエネルギッシュな動きで素早く移動する。冬が近づくと混群を作り生活する/ぼうさいの丘公園の雑木林で見つけた。
「ジュリジュリ、ジュクジュク、チーチー、ギィーギィー」と、にぎやかな声が聞こえてきた。エナガ、シジュウカラ、メジロ、コゲラなど、異なる種類が混じって群れる混群である。エナガは、7センチぐらいの長い尾が目立つが、重さは6~9グラムほどしかない。口は7ミリほどで細い枝先の小さな虫やクモを食べて生活している。混群の利点は、違う種類の鳥たちが他の鳥の食事や生活の様子を見てまねられることや、危険の合図を共有できることだ。
目の前のエナガが、か細い声で鳴き交わし飛翔する美しさに、時がたつのをすっかり忘れてしまった。
写真・文:吉田文雄
※写真は本紙をご覧ください。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>