国際交流員(CIR)スーキ・パチェコ・ジャン・ポールの異文化交流コーナー
■第12話「歴史は後知恵」
Hello Unnan!(ハロー うんなん)
秋が終わりましたね。来年こそはトロッコ列車奥出雲おろち号に乗ってみたいと思っています。
アメリカでは秋といえば、感謝祭(サンクスギビング)です。サンクスギビングは、11月最後の木曜日に家族みんなで七面鳥、さやまめ、クランベリーソースなどの伝統的な料理を感謝の気持ちを込めながら楽しみます。サンクスギビングは、アメリカがまだ合衆国ではなかった1621年にイギリスからの移民がアメリカ大陸の先住民とともに食事を分け合ったことが起源であると伝わっています。
しかし、現在はその歴史を見直したことにより、サンクスギビングに対して反対の声が出てきています。
古くから馴染んでいる「移民と先住民の協力」の物語りは、当時の移民により美しく飾り立てられたものと考えられています。そして、そのあと、移民により先住民が追い出され、虐殺までされた植民地主義の本当の歴史が、美しい昔ばなしに暗い影を落としてしまうのです。そのため、先住民および先住民を支援する人などはサンクスギビングに反対することになりました。
悲劇や差別を繰り返さないためにも、当たり前に思われている歴史を見直すことはとても大切なことではないかと思います。
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