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特集 朝日町・七ヶ浜町 友好の町締結10周年 海と山 町をつなぐ人の絆(1)

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山形県朝日町

平成14年度から交流がスタート。「海の子・山の子交流」により、小学生同士が交流を重ね、また平成23年に発生した東日本大震災での復興支援を経て関係を深めてきた七ヶ浜町と朝日町。両町の友好と繁栄を願って平成24年に締結した「友好の町」は今年で10周年を迎えます。
締結10年の節目として今月号では、両町のさらなる相互交流と友好の促進を願って、これまで深めてきた交流を振り返ります。

海のつどいー山のつどい

■交流の始まり
平成14年、宮城県・山形県それぞれの県教育委員会を通じて、七ヶ浜町と朝日町が国の施策として地域間交流事業を実施し、七ヶ浜町亦楽小学校の児童と保護者、教育長らが来町。児童らは朝日町エコミュージアム・ガイドの案内でリンゴ畑や空気神社、ワイン城などを見学しました。町のリンゴや風景を見ての驚きの感想や、交流の継続を願う声が当時の朝日町広報紙に掲載されています。
この事業は当初1回きりの交流で終了する予定でしたが、翌年から七ヶ浜町と朝日町の小学生がお互いの町を行き来して交流する両町独自の事業として継続することとなりました。これが現在も続いている「海の子・山の子交流」の始まりです。

■異なる風土に触れ、互いの町だからこそできる体験を
「海の子・山の子交流」とは、青い海に囲まれた七ヶ浜町(海の子)と緑豊かな山に囲まれた朝日町(山の子)という風土が全く異なる互いの町を行き来することで日頃できない体験をするものです。両町とも小学校が3校あるため、3年に1回交流を行う輪番制を採用しています。
毎年夏には「海のつどい」として朝日町の子どもたちが七ヶ浜町を訪れ、海水浴をはじめ、海産物養殖場の見学やサンドアートづくり、海鮮バーベキューなど海の町ならではの体験を実施しています。一方「山のつどい」では秋の朝日町を訪れ、赤く色づいたリンゴを収穫し、芋煮会を行います。子どもたちのリクエストから冬に実施され、雪遊びやアイスクリーム作りを楽しむ年もありました。
この交流はコロナ禍により中止した令和2年度以外は欠かすことなく実施されてきました。今年度は、朝日町から宮宿小学校の児童たちが、七ヶ浜町から松ケ浜小学校の児童たちがお互いの町を訪問し、7月15日に海のつどいが、10月15日に山のつどいが行われました。

〇宮宿小学校6年 樋口 聡美 さん
県外の小学生と話す機会はなかなかないので「海の子・山の子」を楽しみにしていました。七ヶ浜の子とは友達やお互いの町のことを話せて楽しかったです。私からは豊龍まつりや産業まつり、ウサヒのことを話しました。「山のつどい」でのお別れの時にはお互い「また会おうね」と約束して帰りのバスに手を振りました。

〇今なお続く両町の交流に感無量です
当時七ヶ浜町教育長であった中津川さんの「山に囲まれたこのまちで、子どもたちを泥んこになって遊ばせたい」というあいさつを今でも覚えています。朝日町の子どもたちにも「海のまちである七ヶ浜町で交流して楽しんでほしい」との思いで、中津川さんにお話しをしたのが交流が継続したいきさつの一つだったと記憶しています。
20年前に始まった交流が今でも続いていることにとても嬉しく感じています。両町の交流が絶えることなく、今後さらに発展されることを切に願っています。

交流事業当初当時朝日町教育長を務めた
原 喜内 さん

〇人と人のつながりを大切にするところ
今から26年ほど前、職員研修で朝日町職員の佐竹壽美さんとご一緒したのが、そもそもの始まりです。その6年後に私が生涯学習課に配属となり、進めようとする地域間交流の候補に思いついたのが、七ヶ浜町とは風土も文化も何もかも違う魅力を持つ朝日町でした。早速、朝日町の生涯学習課に打診しようと電話したときの相手にびっくり!偶然にも佐竹さんだったのです。
両町が違う環境であっても共通するのは、人と人のつながりを大切にするところです。友好の町締結の調印式の時は、万感胸に迫るものがあり感無量でした。私の思いは、今も続いています。

七ヶ浜町議会事務局
庄子 克也 さん

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