■つながりに気づく
みなさん、こんにちは。私は、伊方中学校のALTのソレン・バークランドと申します。昨年の10月に伊方町に来ました。
アメリカから初めて日本にやって来て、驚くことがたくさんありましたが、その中で一番驚いたのは、子どもたちの通学の様子です。子どもたちは毎日、明るい黄色の帽子をかぶって、一列にきれいに並んで登下校しています。これは、アメリカでは全く見られない風景です。
アメリカで歩いて小学校に通う児童の割合は、10%に過ぎませんが、日本では、およそ80%の児童が歩いて学校に通っています。その理由の一つとして、小学校が町の中心に立地していることがあげられます。私の住んでいる伊方地区では、伊方小学校が地区の中心にあり、湊浦地域に住んでいる子どもはわずかの距離を徒歩で学校に通っています。どうして小学校が町の中心にあるのでしょうか。
1929年にアメリカの都市計画家クラレンス・ペリーという人が、地域のコミュニティーの中心に小学校を置くという概念を打ち出しました。彼は、ニューヨーク地域計画や都市レクリエーションに関わった人物です。アメリカは、最初、彼の考えを実行しませんでしたが、第二次世界大戦後、都市の再構築を余儀なくされた日本で彼の理論が取り入れられ、地域の中心に小学校を置くようになりました。
私はこんな風に、アメリカと日本の間につながりが感じられる隠れた小さな事実を見つけ出すのがとても好きです。みなさんも探してみませんか。
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