■「南予地区人権・同和教育協議会」を終えて
九町小学校 校長 黒田真生
10月20日(木)に伊方町を会場として、南予各市町の約400人が参加し「南予地区人権・同和教育研究協議会」が開催されました。三崎保育所、九町小学校、三崎中学校、三崎高等学校、中央公民館・生涯学習センター(社会教育)の5つの分科会場において、授業公開や実践発表、協議が行われました。
九町小学校では、3つの授業を行いました。簡単に紹介します。
1年生(道徳)は、「友達のことを思って、大切にすることの喜びに気付き、相手の気持ちを考えて行動しようとする心情を育てる」をねらいとして授業を行いました。「二わのことり」という教材を通して、友達に対する思いやりについて考えたり発表したりしました。4人という少人数ではありますが、それぞれが一生懸命考え、思いを伝えようとする姿に、温かい気持ちになりました。
3・4年生(道徳)は、「働くことの大切さを知り、職業に対する正しい見方・考え方を育てる」ことをねらいとして授業を行いました。「おじいちゃんの仕事」という教材を使って、職業に対する偏見を持っていた主人公が、正しい職業観を持つに至る過程を考えるとともに、自分自身の仕事への思いを話し合いました。教材の内容を自分事として捉え、積極的に考えを発表する子どもたちに頼もしさを感じました。
6年生(社会)は、杉田玄白らが「ターヘル・アナトミア」を翻訳しようとするきっかけとなった「腑分け」について学習し、科学的な見方や考え方の大切さについて考えました。子どもたちは、今までの歴史学習を振り返り、当時の不合理な考え方や差別意識にとらわれないことの大切さについて感想を述べていました。
子どもたちは素直な心で、日々たくさんのことを学び、身に付けていきます。子どもたちに人権尊重の意識・意欲・態度を育てていくためには、正しい知識を身に付けさせることが大切だと思います。また、就学前から高等学校に至るまでの系統立てた学習、社会教育との連携が重要であると思います。そのようなことを強く感じた1日でした。
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