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自治体の皆さまへ

〔特集〕寄り添うことの魅力 障がいのある人の暮らしを支える ~ホームヘルパーの仕事~(2)

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三重県伊勢市 クリエイティブ・コモンズ

■インタビュー
鈴木(すずき)泰彦(やすひこ)さん
合同会社 笑和(しょうわ)(有滝町)に勤務。43歳で母親の介護のため、仕事を辞め伊勢に帰省。ホームヘルパー2級を取得し、介護の世界へ。夜勤を含む交代勤務で働いている。
「心からのありがとうをもらえる。それに尽きますね。」

▼異業種からヘルパーへ
それまでは、いなべ市で全く違う業種の仕事をしていたのですが、43歳のときに母親が寝たきりになり、介護のため仕事を辞め伊勢に戻ってきました。
その時に、どんな仕事が自分に向いているのかを考え、周りの人たちの後押しもあり、ヘルパーをやってみようと決心しました。そして、三重県社会福祉協議会が行っている研修を活用して当時のホームヘルパー2級の資格を取得しました。それから12年、介護職を続けています。

▼生活全般を介助
朝、利用者さんのところへ行って、朝の身支度、部屋の掃除、昼食を作るなど、生活全般の介助をしています。医療的なことや入浴の介助は訪問看護師と一緒に行っています。職員会議や、連絡ノート・介護記録などを活用し、しっかり情報共有しています。
介護の現場は「自分がトップになろう」という考えではなく、周りと力を合わせて、全体的にレベルを上げていける人が向いていると思います。異業種からでもぜひチャレンジしてほしいです。

▼特別大変な仕事ではない
介護の現場では、直接身体に関わることが多いので、排せつなどの介助が生理的に合わない人には難しいかと思いますが、どんな仕事でも、大変なことはあると思います。ヘルパーの仕事が、他の仕事と比べ、特別大変な仕事ではないと思います。

▼感謝の言葉が一番
利用者さんと私を含めたヘルパー2人で、2泊3日で東京へ行ったことがありました。利用者さんが東京でのイベントに参加するためと、利用者さんの「国立国会図書館へ行く」という夢を叶えるためでした。道中不測の事態もありましたが、無事目的を達成し、とても喜んでもらいました。
ヘルパーの仕事は「心からのありがとう」をもらえる仕事です。利用者さんだけではなく、その家族からも感謝されることが非常に多くて、それがやりがいになっています。

▼料理も「できる」ヘルパーに
利用者さんに作る料理をもっと上手になることが今の目標です。掃除など他のことは一通りできますが、料理はこれまでやってこなかったので、本当に難しいです。めげずに健康面を考えて煮物などにもチャレンジをしています。料理を食べて「おいしい!また作って」と言ってもらえるように、がんばっています。

■働いていない皆さんが対象~三重県社会福祉協議会による研修
三重県社会福祉協議会の三重県福祉人材センターでは、福祉・介護職場の人材不足を改善するため、県内の福祉・介護職場への就労意欲のある現在働いていない人を対象に、介護職員初任者研修などの開催および就労支援を行っています。
「三重県福祉人材センター 初任者研修」で検索

■インタビュー
奥村(おくむら)比呂美(ひろみ)さん
二見生活介護支援センター 潮音(しおね)(二見町茶屋)に勤務。高校・大学と福祉系へ進み、その後、障がい者福祉の道へ。同センターの立ち上げから携わり、現在は副施設長として活躍中。
「利用者さんが自分らしく笑顔になれる施設に!」

▼きっかけは実習
元々福祉分野に興味があり、高校も大学も福祉系でした。大学で障がい者福祉施設に実習で行ったとき、障がい者の皆さんがバンドを組み、笑顔で音楽活動をしているのを見て、「とても生き生きしていて楽しそう!」と感動しました。笑顔があふれる姿を見たことがきっかけで障がい者福祉に興味を持ちました。

▼さまざまな業務を経験
始めは、利用者さんの生活を介助する業務、その後、計画を立てる業務、そして施設を管理する立場と段階を踏んで経験してきました。今は、利用者さんと職員がどうやったら楽しくうまくできるかということを考えるなど、職員の教育も担当しています。職員それぞれの個性を大切にし、全員が意見を出しやすい雰囲気づくりを進めています。

▼利用者さんが前向きになれる施設に
今後、利用者さんの特技や楽しんでいることを地域に発信できる場を作ったりするなど、利用者さんがやりたいことができる、また行きたいと思える施設にしたいです。利用者さんが将来を考えるときに笑顔で前向きになれるようになってもらいたいです。

▼人との関わりを楽しめる人はヘルパーに
明るい人、静かに黙々(もくもく)と仕事をする人、前職は全く違う業種の人など、さまざまな皆さんと働ければよいなと思っています。利用者さんの年齢も幅広く、いろいろな要望に応えることができたらなと思います。ただ共通して、人が好きな人、人と関わることを楽しめる人はヘルパーになってほしいと思います。

問い合わせ:高齢・障がい福祉課
【電話】21-5558【FAX】20-8555

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