
野山には病原微生物を保有するマダニが数パーセント生息しています。マダニにかまれると1週間前後で「日本紅班(こうはん)熱」や「重症熱性血小板減少症候群」を発症することがあります。
県内では、伊勢志摩地方を中心に、年間40件程度の日本紅班熱症例が報告されており、近年では重症熱性血小板減少症候群の患者も発生しています。これらの疾患の多くはマダニの活動時期である春から秋にかけて発生します。
症状が現れた場合は、医療機関を受診し、医師にマダニにかまれた可能性があることを告げてください。通常、人から人へ感染することはありません。
■主な症状
▼日本紅班熱
高熱・頭痛・筋肉痛・倦怠感(けんたいかん)
痒(かゆ)みや痛みのない全身に広がる皮膚の斑状発赤(ほっせき)
▼重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
高熱・頭痛・筋肉痛・意識障害・消化器症状(嘔吐(おうと)・下痢・腹痛・下血(げけつ))
■野山に立ち入る際の注意事項《マダニにかまれない事が大切!》
●つばの付いた帽子、長袖、長ズボン、長靴(丈の長い物)などを着用し、肌の露出を避ける。
●マダニ対策に効果がある虫よけスプレー(「イカリジン」や「ディート」の成分を含む物)を使用する。長く野山に立ち入る際は、使用上の注意に従い使用する。
●野山に立ち入った後は、家の外で衣服や体をはたき、マダニを落とす。
●衣服はすぐに洗濯し、できるだけ早くシャワーを浴びて、マダニにかまれていないか全身(特に頭髪部、首、脇の下、脇腹、足の付け根、膝の裏など)を確認する。
■マダニにかまれたら、マダニをつぶさない
●マダニをつぶさないように頭部をピンセットで挟んで、まっすぐ引き抜く。
●自分で取れないときや、マダニの一部が皮膚に残ったときは、最寄りの医療機関に相談する。
●かまれた後約1週間は体調の変化に注意し、左記の症状があれば早急に医療機関を受診する。
問い合わせ:伊勢保健所 健康増進課
【電話】27-5137【FAX】27-5253
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