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青梅市の文化遺産 54「高水山と雨乞い信仰」

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東京都青梅市

■高水山と雨乞い信仰
市文化財保護指導員 角田清美

高水山は青梅市の北西部に聳(そび)え、山頂は標高752mです。北側の上成木地区(成木7丁目)から登ると、山門の直下に「命ノ霊泉」と称される湧水地があり、また南側にも与津ノ沢の水源になっている湧水地があることから、地名は「高いところに水がある山」であることに由来します。
山頂近くには、常福院(旧高水山常福院龍學寺)と号する真言宗の寺院があり、境内には浪切不動明王像を安置する不動堂があります。浪切不動明王は、参拝すると海難から逃れられるという信仰があり、戦時中は祈願に参拝する人が多かったと伝えられます。
高水山は「水」と関りが深いことから、麓(ふもと)の上成木地区と平溝地区では、大正時代まで、旱魃(かんばつ)時には「雨乞い」の行事が行われていました。
上成木地区では、大正院跡のすぐ上流にある雨乞ノ滝の滝壺(たきつぼ)に降り、平溝地区では天之社の背後にある水甕(みずがめ)型をした凹地に入り、数人の若者たちがお互いに水をかけあいながら、次のような呪文を、繰り返し唱えました。
サンゲ サンゲ。ロッコン シンジョウ。マリマヤマノクロクモ。アメガミツブアッタラバ。ミッカモ ヨッカモ ヤスムベエ。
その後、難陀(なんだ)を始めとする八大龍王(はちだいりゅうおう)の名前を読み上げ、御加護を期待して約1時間の祈祷(きとう)の後、水が入った桶を持って高水山の常福院へ向かいました。
常福院では、境内に高さ約3mの櫓(やぐら)を組立て、お坊さんが櫓に上り、桶に入っている水をサカキに含ませ、呪文を唱えながら雨が降ることを祈願して、周囲に広く撒(ま)きました。降雨を祈願して、盛大に大小の太鼓を打ったこともあったようです。

問い合わせ:郷土博物館
【電話】23・6859

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