文字サイズ
自治体の皆さまへ

尾道市歴史的風致維持向上計画―歴史ある景観と思いを、これからも(1)

3/53

広島県尾道市

今回の特集では、平成24年度から行ってきた「尾道市歴史的風致維持向上計画」10年間の取り組みの歩みや、地域に住む人の街への思いなどを紹介します。

■景観と歴史・文化を活かしたまちづくり
尾道市には、中世から近世にかけての寺社をはじめとした建造物が数多く残り、歴史的建造物や町並みを舞台に、地域ごとに祭礼・行事が営まれています。これらの歴史的建造物と祭礼・行事に加え、坂のまちや瀬戸内海の多島美といった地域の環境と景観が一体となり、尾道市固有の「歴史的風致」を形成しています。
この「歴史的風致」を守り続けるため、市では文化財を生かしつつ、文化財と都市計画、景観とまちづくりの相互が連携した取り組みを進めています。
特に、国宝・浄土寺と尾道駅周辺の斜面地と市街地を中心とする-「尾道・向島歴史的風致地区」と、国宝・向上寺三重塔と瀬戸田港周辺の市街地を中心とする「瀬戸田歴史的風致地区」の2地区を重点区域に設定し、積極的なまちづくりを進めています。
「歴史的風致維持向上計画」は、平成24年に国の認定を受け、第1期計画がスタートしました。令和4年度からは、第2期計画に基づき、取り組みを継続していきます。

■2つの重点区域を中心とした4つの取り組み
「尾道・向島歴史的風致地区」、「瀬戶田歴史的風致地区」の2つの重点区域で取り組んできたまちづくりの一例を紹介します。

●1 歴史的建造物の保存・修理
重要文化財建造物の保存修理と防災工事を行っています。
浄土寺、西國寺、常称寺では、建造物の保存修理工事を行い、その後の公開活用が進められています。
また、浄土寺、西國寺、西郷寺で総合防災工事を行い、防災訓練等を含めて、文化財及び周辺の防災体制の整備に取り組みました。

●2 市街地の環境・景観の保全・形成
▽通りや小路を情緒ある道に
良好な市街地環境の形成と、寺社等の歴史的建造物を回遊するネットワークの形成を目的に、通りの舗装と側溝の美装化を行っています。雰囲気を良くするだけでなく、フラットな路面で車いすやシニアカーでも行き来しやすく、また、水はけも良くなっています。

▽良好な街並みの形成
・歴史的建物等の外観の修理・修景…建築後長期間年数が経過し、歴史的資料等のある建物や工作物の外観を修理・修景整備する場合に、経費の助成を行っています。
・沿道建造物等修景…美装化された通りに面する建物や工作物の外観を修景整備する場合に、経費の助成を行っています。
・空き家再生…空き家を改修して居住する場合に、経費の助成を行っています。
・老朽危険建物除却…使用されず適正に管理されていない老朽危険建物を除却する場合に、経費の助成を行っています。

●3 まちなかの回遊性の向上
▽ウォーカブルな空間の整備
「居心地が良く、歩きたくなるまちなか(ウォーカブルな空間)」の形成に向けて、道路や水路の修復、手すりの設置など、歩行環境の向上を図っています。

▽文化を様々な人へ伝える
「多言語総合案内板」や、寺院敷地内への「多国語音声設備」の設置など、外国人観光客を含めた来訪者に対して文化を伝える工夫をしています。

▽夜間にも楽しめる街に
レトロ街灯の整備や、歴史的建造物・通りのライトアップを行い、夜の尾道の観光や、地域に住む人にも夜道が歩きやすくなるようにしています。

●4 調査と活動支援、普及啓発
▽地域の歴史や文化の体験
重点区域内にある文化財などを調査するとともに、歴史文化を体験する機会の創出や、情報提供を行っています。
市内の小・中学生を対象に、縄文土器づくり・勾玉づくり体験や文化財めぐりツアー、洋上セミナー等、「尾道市文化財愛護少年団事業」を実施し、子どもたちに地域の歴史文化の魅力を伝えています。
また、文化財講座や文化財めぐりを行ったり、歴史文化読本を作成し、日本遺産を含めた地域の歴史文化の普及を進めています。

▽⺠俗芸能の担い手の確保・育成
神楽や太鼓踊り等、市内で行われている民俗芸能活動の保存団体への活動支援を行っています。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU