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自治体の皆さまへ

令和3年 第3回定例会(2)

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愛媛県上島町

続いて、上島町の財政状況ですが、地方公共団体の財政が健全かどうかを判断する4つの指標の中に、借金返済額の大きさと資金繰りの程度を示す「実質公債費比率」があります。上島町の実質公債費比率は、元利償還金の減により単年度比率では0・4%減少しましたが、3か年の平均値で表す令和2年度の比率は、12・9%となり、前年より0・6%の増加となりました。これは、令和元年度をピークに公債費の割合が高いことが要因ではありますが、早期健全化基準である25%は下回っています。
また、一般会計等が将来負担すべき実質的な負債が、標準財政規模に占める割合を示す「将来負担比率」については、44・9%となり、前年より0・7%の増加となりました。これは、地方債の現在高は減少したが、基金の残高も減少していること等が要因となります。ただ、こちらも早期健全化基準である350%を大きく下回っています。これら、国の「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき、健全化判断比率を算定したところ、上島町はいずれも悪い水準ではありませんが、今後も国の基準を下回るようしっかりと財政運営を行ってまいります。
なお、上島町個別施設計画の中にもある「今後見込まれる施設維持管理・更新にかかる費用」については、平成16年の4町村合併前に建設した建物の更新費用が総額の86%。対して上島町になって建設された建物の更新費用は14%の割合であり、この数字から合併後の建設計画が適切かつ効率的に推進されていることが分析できます。
次に、本町の一般会計歳入の約半分を占める地方交付税についてですが、8月3日に令和3年度の普通交付税と臨時財政対策債の発行可能額が総務大臣により決定され、それらを合わせた実質的な交付税は、約35億3300万円と前年度と比較して約1億3700万円(4・0%)の増となりました。その要因は基準財政需要額として、地域デジタル社会推進費が創設されたこと、基準財政収入額として、市町村民税の所得割・法人税割が減少したことなどが挙げられます。昨年度に続き、2年連続で増加となりましたが、上島町は合併算定替による特例措置が令和元年度に終了し、算定基礎となる人口は減少傾向であることから、今後の推移には十分留意する必要があります。
上島町の財政運営においては、監査委員からの審査意見書にもあるように、赤字運営会計への検討が必要です。一例として、公共下水道会計に大きな赤字が出ているという問題が取り残されたままです。使用料改定については、以前に議会へ投げかけておりましたが、今後も懸案事項のひとつとして取り組まなければなりません。また、町内には数多くの航路がありますが、ひとつの航路のみが75歳以上無料である現状は上島町民にとって不公平であり、その価値観にも多くの町民から疑問の声が上がっています。更に、この政策により民業を圧迫していることも忘れてはなりません。今後は上島町交通ネットワーク協議会などにおいて、しっかりと協議していただきたいと思います。あらためて「入るを量りて出ずるを為す」ことを、上島町財政運営の基本とし、痛みをともなう改革を恐れず実行してまいります。
結びに、上島町民の長年の夢であった岩城橋は、来年の3月に開通式を迎え、この「ゆめしま海道」完成によって交通手段はもちろんさまざまな分野において大きな変化が起こります。
私は5年前の行政報告において、『上島町においては、この豊かで美しい景観を活かした交流の場を広げて行くことが、大きなビジョンのひとつであると考えています。もちろん、地場産業を支え福祉や教育を充実させることは基本であることに変わりはありませんが、未来への展望も欠かせません。夢を実現させ世界に認知してもらうには、「物語」(ストーリー)が重要です。幸いにも上島町には「物語」の要素である、魅力ある歴史や文化、風土や景観に満ち溢れています。今後とも上島町民の皆さまと、一貫性のある「物語」を描き続け、「世界に誇れる品格あるふるさと」を創りあげなければならないと考えています。』と町民の皆さんにお伝えしています。
この瀬戸内の島々である上島町は世界に誇る景勝地であり、世界のサイクリストや観光客も注目しています。今後は上島町民の皆さまと、岩城橋が加わった「ゆめしま海道」を軸とした町づくりを進めてまいりたいと思います。

上島町長 上村俊之

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