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しまなみ農業だより

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愛媛県上島町

■接ぎ木
かんきつ類は、接ぎ木という技術を使えば品種を更新することができます。品種により親和性が悪く生育不良を招くことがありますが、温州みかんは、ほとんどの品種に更新ができます。接ぎ木は、高度な技術のように思われますが、少しの手先の器用さとポイントさえ理解できれば難しい技術ではありません。ぜひ、挑戦してみてください。

◇1 穂木の準備
更新しようとする品種の穂木(枝)は、3月上旬~芽が膨らむ前までに採集します。前年の春枝か夏枝で直径が5mm~7mm程度の充実した枝の基部から30~40cmの長さで切り、葉柄を残してハサミで葉部を切除します。その枝を新聞紙で包み(水で湿らす必要はありません)、さらにビニール袋(2重)に入れ、脱気・密封して冷暗所で保管します。1か月程度1穂木の準備は保存が可能ですが、採集後、直ぐに接ぎ木をしても大丈夫です。

◇2 準備する資材など
(1)切り出しナイフ(写真1)、(2)接ぎ木テープ(3cm幅)、(3)穂木を被覆する薄いビニールかメデルシート(パラフィルムテープ)、(4)台木の切り口保護のアルミ箔、(5)剪定はさみ、鋸。JAで資材は一通り揃います。

◇3 接ぎ木の手順
接ぎ木は、台木の形成層と穂木の形成層を合せてビニルテープで固定し活着させます。穂木面と台木面に隙間ができないように真っ直ぐに切り出すことが重要です。形成層は、皮と木質部の間にある組織で飴色に見えます。接ぎ木の種類は、台木の切り口に穂木を挿す「切り接ぎ」と幹に切り込みを入れて挿す「腹接ぎ」があります。どちらも、木質部までナイフを入れて、形成層を出すことがポイントです(切り込みが浅すぎると形成層が出ないので注意)。
(1)穂木
穂木の削り方の良し悪しで成否に影響します。ナイフは常に砥石で研ぎ、よく切れる状態で、まず、切出し面を真っ直ぐに削ぎます。次に反対側から切り返して「くさび型」に成形します(切り出し面と返し面は正確に真反対)。切り出し面と返し面の長さの比率が、切り出し面3~4に対して返し面が1~2となるよう、切り出しの角度は30度以上にならないことで密着度が増します。次に、葉柄の付け根に芽があり、2芽程度のところでハサミで切除して穂木が完成します。接ぎ木を行う前に、その日に使うだけの数の穂木を削っておき、よく湿ったきれいな濡れ布などで包み乾燥を防ぎます。
(2)台木
台木とする樹は健全な生育をしていること。接ぎ口は、上向きの幹(枝)が好ましく、なるべく低い位置で切除し、切除部よりも下に「力枝」として葉のある枝を数本、配置します。上向きの幹に「切り接ぎ」を入れ、横向きの枝に「腹接ぎ」を入れます。「切り接ぎ」は、縦に形成層が出るので、穂木と台木の形成層を合せて穂木が動かないようにきつくテープで数回巻き上げます。台木の切り口は乾燥防止と雨水が入らないようにテープやアルミ箔で覆い、穂木はメデルシートやビニールで空気にふれないように密封します。「腹接ぎは」は半円状に形成層が出るので、穂木を挿して、芽の部分が1重になるようテープで巻きあげ密封します。「腹接ぎ」は芽が伸び始めたらテープに小さな穴をあけ芽が出る所を作る必要がありますが、穴が大きすぎると乾燥で枯れるので注意します。接ぎ木後は、カラスが悪さをするので、鳥除けの対策(テグスの展張など)をしてください。

問い合わせ:しまなみ農業 指導班岩城駐在
【電話】75-2014

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