文字サイズ
自治体の皆さまへ

しまなみ農業だより

4/31

愛媛県上島町

■かんきつ黒点病
カンキツ類には細菌やカビにより発生する病気がいくつかあります。その中でも、黒点病という病気は、発生頻度が高く、外観(見栄え)が悪くなるため、販売目的で生産されている農家にとって重要な病気となっています。今回は、黒点病の生態と防ぎ方について解説します。

◇1 黒点病の症状
一般的な症状は、針で突いたほどの黒点が果実表面に発生します(写真1参照)。感染時期や菌密度により、かさぶた状や線状に発生することがあります。葉、枝、果実に発生しますが、果実での発生が問題となります。発生すると外観の見栄えが悪くなりますが、腐敗や味が悪くなることはありません。発病程度が高いと商品価値が著しく低下し、外観を重視する青果物流通の評価を下げる原因となります。
※詳細は本紙をご覧ください。

◇2 発生原因
病原菌はカンキツの枯枝上に胞子を作り、雨により胞子が溶け出して果実に感染します。胞子は、水にしか溶け出さないため、降雨がないと感染はしません。また、黒点症状は、カンキツの皮にできた防御組織で品種による発病差があります。ほとんどのカンキツ品種に発生しますが、「せとか」、「はれひめ」は発病しやすい品種です。また、果実に発生した病斑からは伝染しません。主要な感染時期は、6月~9月中旬ころで、枯れ枝の発生と降雨、高温が発病条件となります。特に日当たりの悪い園地や枝が密生して果実上の水が乾きにくい条件では、さらに発病しやすくなります。

◇3 防除対策
黒点病の黒点症状は、一度で出来てしまうと治癒することはありません。感染させないように予防的な対策が必要です。

(1)枯枝の除去
発生源となる枯枝を樹上から完全に除ければ黒点病は発生しませんが、枯枝は次々とできるので完全に除けることはできません。大きな枯枝だけでも除去しましょう。

(2)枯枝の出来にくい園地管理
枯枝ができやすい条件は、日当りが悪くなるとできやすくなります。園地の日当たりの改善や老木の改植、樹内まで太陽光が入るように整枝・剪定、間伐などを行うことで枯枝の発生を減らすことができます。

(3)農薬による防除
感染が増加する6月ころから農薬による予防散布が有効で、発病する前からの散布が重要です。農薬の種類により効果の持続する期間や耐雨条件が異なります(表1参照)。梅雨期を重点に秋口まで定期的な農薬散布が必要ですが、自家用などあまり外観を気にしない場合は、梅雨入り前の1回散布で重症果の発生は防ぐことができます。また、ジマンダイセン、ペンコゼブ、エムダイファーは体質によりかぶれを発症することがあり、収穫前日数が長いので、使用するときは注意をしてください。農薬に加えることで残効性が増す展着剤(アビオンE)もあるので有効活用しましょう。

▽表1 黒点病の主要農薬

※◎降雨250mm:1か月 〇降雨200mm:1か月 △降雨150mm:20日

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒104-0061 東京都中央区銀座3-4-1 大倉別館ビル5階

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU