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自治体の皆さまへ

歯の健康 そのお口の癖、からだに良くないかも(1)

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新潟県加茂市

■007にも登場した○○呼吸
さて、いきなりクイズです。「全身に金粉を塗られた人間は、皮膚呼吸ができなくなってどのくらいで死んでしまうでしょうか?」シニアの方なら映画007をご存じかと思います。007ゴールドフィンガーでは、悪の組織を裏切った女性が全身に金粉を塗られて殺されました。ヒトは皮膚呼吸をしていてそれを遮断されると死んでしまうんだと、当時子供だった私は恐ろしく思ったものです。さてクイズの答えですが、いかがでしょうか?全身に塗りたくられてもそんなに早く死ぬことはありませんよね。じゃあ1日くらい?正解は、「死ぬことはない」です。ヒトは皮膚で呼吸をしていないので、どんなに金粉を塗られても死にません。ヒトは鼻と口で呼吸をしています、皮膚では呼吸をしていません。でも、鼻で息をするのと口で息をするのとでは、全然違うんです。
「呼吸の仕方なんか気にした事がない」という方もいらっしゃるでしょう。口呼吸が自然と癖になっている場合「よし!鼻で呼吸しよう!」とまでは思わないかもしれません。しかし、「口呼吸」による身体への影響は決して小さくありません。鼻から息をしても口から息をしても、肺に酸素が入るのは同じじゃないかと思いますよね、身体にとっては肺に空気が届くまでどこを通っていくかが問題となるのです。タイトルにある「お口の癖」とは口呼吸のことです。「口呼吸をやめると口周りの不快症状、そして慢性疾患が快方に向かうかもしれない」ということが本日のお話の内容です。なおここでお話しする口呼吸とは鼻づまりのない習慣性口呼吸のことです。耳鼻科領域の鼻閉による鼻呼吸障害はここでいう口呼吸には含みません。

■鼻呼吸と口呼吸はどこが違うの?
ヒトの一日の呼吸回数は2万回と言われています。およそ1万リットル、6階建てのビル1棟ほどの空気量になります。それだけの空気を吸い込むとなると、やはりきれいな空気を吸いたいものです。鼻呼吸では物理的・科学的そして生物学的にバリアが機能しているので、ある程度の大きさのばい菌はフィルターに引っかかり漉し取れます。しかしPM2・5ほどの小ささになると素通りしてしまい、心身への悪影響が懸念されます。さすがに鼻呼吸でもそこまでは防げませんが、それでもなんでも素通りしてしまう口呼吸に比べればある程度は防御しています。また、手を温めるには口から息を吐きかけますよね。それは口から吐いた息の方が鼻からの息よりも、温度が高く水分も多く含んでいるからです。口から息を吐くことで熱量(エネルギー)と水分を喪失しています。

■なかなか自覚できない口呼吸
では実際に何割の人が口呼吸をしているでしょうか。実ははっきりとわかってはいません。自覚している人は2割程度といわれています。図の「口呼吸チェックリスト」をご覧ください。心当たりのある人は習慣的に口で息をしていることが考えられます。ステイン(歯の汚れ)の付き方とか舌についた歯型の圧痕とか、歯科医が診察中に気づくこともあります。

▽口呼吸チェックリスト
・口が半開きになる
・睡眠時にいびきをかく、歯ぎしりをする
・朝起きた時口が渇いている、のどがヒリヒリする
・唇がよく乾く
・口を閉じるとあごに梅干し状のシワができる
・ヨダレがたれてしまう
・食事の時にクチャクチャ音を立てる
・口臭が気になる、口臭がするといわれる
・口内炎が出来やすい
・風邪を引きやすい
・前歯が出ていて口を閉じにくい状態にある
・激しいスポーツをしている

■口呼吸の弊害
口呼吸による弊害にはどうのようなものがあるでしょう?
(1)むし歯や歯周病になりやすい
(2)口臭の原因になる
(3)歯並びが悪くなる
(4)風邪やアレルギーになりやすい
(5)老化を促進するなどがあります。
(1)(2)「唾液」には、口腔内の細菌をやっつけたり、汚れを洗い流したりするなどの様々な働きがあります。口の中は唾液が常に出ている状態が正常ですが、口呼吸をしていると口の中が乾燥し、唾液がうまくまわらなくなってしまいます。それでむし歯や歯周病の原因菌も繁殖しやすくなります。また、歯に汚れがつきやすくなることにより、歯の黄ばみの原因となります。(3)そして歯並びですが、歯は〈内側からの舌による圧力〉と〈外側からの唇や頬の筋肉からの圧力〉の均衡が取れる位置に自然に並ぶようになっています。慢性的に口呼吸の状態が続くと、唇や頬の筋肉による〈外側からの圧力〉がない分、出っ歯や受け口などの原因になってしまうことがあります。(4)また、口呼吸だと、風邪や感染症・アレルギーになりやすいことは、フィルターのところでお話したとおりです。(5)最後に老化についてですが、口呼吸では口周りの筋肉が常に緩んだ状態となっているので、使わない筋肉はだんだん衰えてきます。口周りの筋肉(口輪筋)が緩むと、周囲の表情筋も緩み、それが皮膚の緩みにも繋がります。表情筋からおこる皮膚の緩みは、目元や口元の皺の原因になってしまいます。また舌を支えている筋肉も衰えるため、二重あごやいびきの発生原因にもなってきます。

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