■大神宮神符籠(だいじんぐうしんぷかご)
大神宮とは伊勢神宮のことで、大神宮神符(しんぷ)は伊勢神宮から信者にあたえられるお札(ふだ)です。災いをはらい幸いを招くために神だなに祀(まつ)ったり門にはったりします。お札は毎年新しくなるので、古いものは神社に納めたり、家の屋根裏などにまとめて保存したりしました。
資料館の神符籠は十三センチ×三十二センチ、高さは五センチ余りで、薄い木片で編まれています。古いお札を収めておいたものと思われます。内側に「伊勢 石張 山田 請吉合」という紙がはってあります。籠を作った職人か店を示しているのでしょうか。
明治時代以前、お札は伊勢神宮の神官が毎年全国の檀家(だんか)を訪れて配布していました。明治時代には政府の事業として全国各戸にもれなく配布、戦後になると各地の神社を通じて今でも多くの家庭に配布されています。
お札は伊勢神宮のほかに自分の住んでいる地域の神である氏神様(うじがみさま)のお札と共に祀ります。
※坂祝町郷土資料館は、令和四年四月一日から移設準備のため休館しています。
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