■ICTを健康づくりに役立てましょう
フレイルとは、加齢により心身が衰えた状態です。健康な状態と要介護状態の中間の段階を示し、早めの対策で元の健康な状態に戻る可能性があります。
フレイルの予防の3つのポイントは、バランスのよい食事をし、水分を十分に摂取するなどの「栄養」、歩いたり、筋トレをしたりするなどの「身体活動」、さらに就労や余暇活動、ボランティアなどに取り組む「社会参加」です。
しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防止するために外出を自粛することによって、身体活動や人との交流を図るなどの社会参加の機会が減少しています。そこで、ICT(情報通信技術)を活用したフレイル対策を紹介します。
○新しい生活様式の普及
新型コロナウイルス感染症拡大の中で示された新しい生活様式に、ICTの利活用があります。ネット通販やオンラインでの趣味活動、テレワークなど、人との接触機会を減らすものとして推奨されています。この新しい生活様式の普及でインターネットなどを利用する機会が増え、生活のデジタル化が加速しています。ICTを適切に利活用できる能力は、今や欠くことができない生活上の能力となっています。
○高齢者のICT活用状況
内閣府が実施した情報通信機器の利活用に関する世論調査によると、特に70歳以上の高齢者はスマートフォンやタブレットの利用率が低い状況です。「自分の生活には必要ないと思っている」、「どのように使えばよいか分からない」、「必要があれば家族にまかせればよいと思っている」、「情報漏洩や詐欺被害などのトラブルにあうのではないかと不安」が主な理由です。
スマートフォンやタブレットなどでのICTの活用は、利便性が向上しますが、複雑化しているため高齢者にとって難しく避けられているようです。ICTに触れる機会が少ないと、迷惑メールや怪しげなWebサイトなど不審な情報を悪質と察知できず、ネット詐欺や犯罪に巻き込まれる可能性を生じさせ、デジタル化が加速する社会に取り残され、社会的孤立につながる可能性もあります。
○加速するデジタルデバイド
急速に進む高齢化と社会のデジタル化に伴い、デジタルの恩恵を受けられる層と受けられない層の情報の格差であるデジタルデバイドが加速しています。
○まずは、使ってみることから
運動促進や栄養管理など、フレイル対策に重要なテーマに関する様々なアプリがインターネット上で開発されています。国や県が推奨しているものを紹介します。下記のQRコードを読み取りご活用ください。
・オンライン 通いの場アプリ
新型コロナウイルス感染症防止を図りつつ、介護予防の取り組みを推進することを目的としたアプリです。
アプリに入っている項目:
お散歩ルートの検索・登録
自宅でできる体操動画の検索・閲覧
脳を鍛えるゲーム機能
食事チェック機能
健康チェック機能 など
(QRコードは広報本紙に掲載)
・兵庫県版 健康チェック MNAプラス 高齢者・シニアや在宅介護のための栄養評価アプリ
手軽に栄養状態を把握し栄養維持のアドバイスをもらえるなどフレイル予防に活用できるアプリです。
(QRコードは広報本紙に掲載)
○お知らせ
町では社会福祉協議会に委託し、令和5年1月に、オンラインによる運動講座を実施します。外出を控える高齢者も自宅で体操などを受講することができるので、フレイル予防に繋がります。講座受講前に、スマートフォンやパソコンでのWeb会議システム使い方講座も実施します。
誰もがストレスなく最新の技術を生活に取り入れていただくために、この機会にICTを習得し、新しい生活様式を実践してみませんか。
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