献穀事業は、明治25年(1892年)に始まり、各都道府県から新穀を宮中に奉献する伝統行事です。天皇陛下が新穀を神々に供え、ご自身も食される皇室行事の新嘗祭(にいなめさい)(11月23日)に米と粟を奉献するため、熊本県では各地域の持ち回りで毎年実施されます。
ことしは山鹿市で10年ぶりに、鹿本町庄で実施されました。これまでの献穀事業の流れを写真で振り返ります。
※掲載の写真は本紙6,7ページをご覧ください。
■山鹿市献穀事業の概要
・事業者
山鹿市献穀事業推進協議会(会長…早田順一(じゅんいち)市長)
・献穀者
星子千幸(ちゆき)・邦子(くにこ)
・献穀の品(品種)
精米(森のくまさん)
精粟(西原在来(にしはらざいらい))
・献納先
皇居(宮内庁)
・神事の流れ
5月20日:清祓(きよはらい)祭・播種(はしゅ)祭
6月19日:御田植(おたうえ)祭
10月16日:抜穂(ぬきほ)祭
10月30日:奉告(ほうこく)祭
5月20日:開催期日
清祓祭・播種祭
献穀斎田を清める
苗床に清めた種をまく
6月19日:御田植祭
献穀斎田に清めた苗を植える
10月16日:抜穂祭
実った新穀を刈り取って収穫する
10月30日:奉告祭
新穀を無事に収穫できたことを感謝し、米嶋八幡宮(鹿本町庄)に奉告
11月23日:新嘗祭
天皇陛下が新穀などを神々に供え、収穫の感謝を奉告し、ご自身も食される祭り
◇献穀事業を終えて
「種まきや田植えなど、一連の流れを眺めてきましたが、献穀事業をやり遂げることはとても大変だと実感しています。地域の皆さんや早乙女、田男で参加した子どもたち、田植えや新穀の刈り取りに参加した高校生の皆さんといった多くの人たちに支えられて、収穫を迎えられたことに感謝いたします」
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