ユーザー登録
文字サイズ
自治体の皆さまへ

特集 2018新春インタビュー〈2〉

2/54

長野県須坂市

■高校時代の約束を果たす

◇菅沼(すがぬま)幸希(よしき)さん 21歳
(井上町)
オリオン機械株式会社4年目。一昨年に開催された技能五輪全国大会(23歳以下の技能者が各種目の技術で競う大会)にて見事金賞を受賞し、昨年には日本代表としてアラブ首長国連邦の首都アブダビで開催された技能五輪国際大会に出場。

▼技能五輪に出場したい
私は地元の小・中学校を卒業後、須坂園芸高校(現創成高校)に進学し、須坂駅前の庭園整備にも携わるなど造園の勉強をしました。
高校3年生の時に見学したオリオン機械で見た技能五輪のビデオに映る選手の姿は格好よく、その時の衝撃を今でも忘れられません。まだ入社は決まっていませんでしたが、自分も挑戦したいと思うようになり担任の先生や友人に「技能五輪に出場する」と断言していました。

▼技能五輪全国大会 冷凍空調技術種目に出場
入社してから、冷凍空調技術(※2)の勉強を始めました。高校で学んだ造園とは分野が違いますが、ものづくりをしたいという思いは高校時代から変わらず、特に苦労はありませんでした。
入社1年目から社内選考で選抜され、長野県予選を勝ち抜き、技能五輪に初めて出場しました。結果は銅賞でした。うれしさの反面、目標が金賞であったため、くやしさが残り、次は金賞を取りたいとより強く思うようになりました。
この大会で失敗してしまったことを分析して練習を積み、入社3年目に再び技能五輪に出場し、念願の金賞を受賞しました。表彰台に上ったときは信じられない気持ちでしたが、日本代表として世界大会への出場が決まりました。

▼技能五輪国際大会
日本代表のユニホームが届き、日本代表として出場することを実感しました。
国際大会は世界各国から23人が出場し、4日間にわたり競技を行いました。結果は18位と満足できるものではありませんでしたが、自分の実力を出し切った結果だと思っています。

▼今後の目標
入社してから国際大会まで経験させていただけたのも、先輩方が築き上げた経験や技術を伝承していただいたからだと思っています。先輩方から教えていただいたことに自分の経験をプラスして、同じように金メダルを目指す後輩に伝えていきたいと思います。

(※2) 冷凍空調技術とは
少ない投入エネルギーで、空気や水などから熱エネルギーを集めて、より大きな熱エネルギーとして利用する技術です。
身の回りにはエアコンや冷蔵庫、最近ではエコキュートなどにも利用されています。
技能五輪では、設計・施工・サービス技術、運転制御を規定時間内に競います。

■染色工として第2の人生

◇木村(きむら)不二雄(ふじお)さん 58歳
(亀倉町)
神奈川県職員として9年半勤めた後転職を決意。染色作家に弟子入り、長野市に移り住む。平成12年に独立し、亀倉町に自宅兼草木染工房を構える。昨年は「現代の名工」に選ばれた。

▼就職はしたけれど
私は東京で生まれ、子どもの頃は父の転勤で愛知、千葉、神奈川県などを転々としました。
大学では生物学を学び、自然保護の仕事を志望して神奈川県職員になりましたが、仕事は保健所の衛生監視員。9年半勤めましたが、自分に合う仕事ではなく転職を決意しました。
細かい手作業や絵を描くことが好きだったので、ものづくりの職人になりたいと思いました。登山で度々訪れ、住みたいと思っていた山梨県や長野県の東京事務所に相談しました。そこで紹介された長野市出身の染色作家小山仁郎先生の着物のすばらしさに感銘を受け、弟子入りを決意しました。31歳の時でした。

▼染色修行、独立、そして須坂へ
長野市にある師匠の工房で住み込みの内弟子として、信州草木染友禅(※3)による着物の染色を学びました。辞めたいと思うことは何度もありましたが、今更引き返せない、そんな思いで9年間頑張りました。
平成12年に独立し、飯綱町に工房を構えました。18年に、より落ち着いた制作環境を求めて須坂市に転居し、草木染工房「風(ふう)」を開設しました。

▼現代の名工
独立後は、師匠から学んだ技術を独自に発展させ、友禅以外の染色技術も独学しました。
いろいろな展覧会で賞を頂き、平成24年には信州の名工に選ばれ、昨年は厚生労働大臣から現代の名工にも選ばれました。私のような未熟者が選ばれたことに戸惑いもありますが、染色業界の団体の活動に長年携わってきたことも評価していただいたのかもしれません。信州草木染友禅を多くの方に知っていただくよい機会になり、大変ありがたいことだと思っています。

▼伝統工芸のこれから
草木染友禅は長野県だけの技術で、県内で染めているのは5軒程です。
名工の名に恥じない仕事をして、この貴重な伝統工芸を次の世代へ残していくことが、これからの大きな目標です。

(※3)信州草木染友禅とは
友禅は、模様の輪郭にそって細くのりをおき、内側に染料をぬる日本伝統の染色技術です。
一般の友禅は化学染料ですが、植物から採った天然染料を使う信州草木染友禅は、長野県で開発された独自の技術です。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

自治体からのお知らせ欄
コメント
〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町2-21-11 山竹ビル